2022年6月15日(水)の「名探偵ポワロ」は「ミューズ街の殺人」でした。
以下、まとめと感想と少しネタバレです。
今回はポワロ、ヘイスティングス、ジャップ警部が夜のお祭りを楽しむシーンから始まります。
ポワロさんが夜歩きするってちょっと新鮮ですね。
ヘイスティングスが「今夜は殺人にはもってこいですね。ピストルの音も花火の音に紛れてわからない」と話していたら、通りかかったミューズ街でピストルで頭を打ち抜かれた遺体が発見されます。
翌日ジャップ警部から連絡を受けてポワロは予定をキャンセル(歯医者の予約)して駆け付けます。
事件の概要
・ミューズ街(厩舎街)に住むアレン夫人が左手に銃を持ち左頭部を打ち抜いて死亡。
・カメラマンの同居人はその日不在であった。
・自殺のようにも思えるが、室内には不自然な点がいくつかある。
(自室には鍵がかかっていたが見つからない、銃を持った手の指紋が不自然)
ポワロの疑問点
・アレン夫人が亡くなった2階の自室にはタバコの灰皿があるのにタバコのにおいがしない。
・自室のテーブルには使われていない吸取紙。
・左側に置かれたペン皿。
・右手につけられた腕時計。
事件のポイント
・アレン夫人は右利きか左利きか。
・ゴルフクラブは誰の持ち物か。
・アレン夫人が引き出した現金の行方。
事件解決のポイント
・近所の少年の証言
「アレンさんは6時ごろ郵便を出しに行ったよ。
9時半ごろ車が来たんだ。
スワローサルーンで大した車じゃないけど、かっこよかった。
男の人が降りたよ。
45ぐらいのがっちりした軍人風の男。
紺色のオーバーに短い口髭、中に1時間ぐらいいて、二人で出て来たよ。」
この証言で重要なのは6時に郵便を出したことです。
自室のデスクの吸取紙はキレイだったことがおかしいということになります。
結論
今回の事件は自殺でした。
それを同居人でカメラマンのジェーンはアレン夫人が残した遺書で知ります。
事件当日家を訪問していたユースタス少佐に過去の自身の妻子のある男に騙されて子どもを産んだことをネタに強請られていたことを告白していました。
ちなみに子どもは亡くなったそうです。
アレン夫人は下院議員のチャールズと婚約中で、このようなスキャンダラスな過去はご法度だったのです。
ジェーンはアレン夫人が右利きだったと主張し、彼女のゴルフクラブやバッグをゴルフ場で処分します。左利きの証拠になってしまうからです。
またユースタス少佐が落としたカフスボタンをわざとアレン夫人の自室に置きました。
そしてピストルを持った手を一旦話し、指紋をふき取ってちょっと不自然な形で握らせました。
ジェーンはその後ジャップ警部らの前で書類ケースをわざと気にしている様子を見せたりしますが、ユースタス少佐について自分から発言するようなことはしませんでした。
それだけです。
あとはジャップ警部が遺体の状況の不自然さから他殺を疑い、強請っていたユースタス少佐を殺人容疑で逮捕しました。
しかしユースタス少佐がいたあの店、どういう店なんでしょうね。
チャイナドレスかアオザイを着て麦わら帽子の小さいものをかぶった着飾った女性が男性にお酒を提供し、密着してダンスを踊る、でも曲は中華風だけど英語で唄う歌手・・・
どういうアジアテイストの描写なんでしょうか。
ポワロが襟ののりが効きすぎていると文句を言っていたクリーニング屋さんも全員中国人で英語が話せないということでしたが、じゃあどうやって仕事を取ったのか。
今回はポワロの初ゴルフも見る事が出来ました。
バカにしていたヘイスティングスでしたが、ポワロのナイスショットに絶句します。
これはポワロが言った通りでしたね。
細かい部分では気になることもありますが、最初からポワロは事件を殺人として見ていなかったふしがあるし、どこかジェーンのことを疑っていたんでしょうね。
ジェーンは実に巧妙でやりすぎた感はなかったとポワロは言っていました。
ラストシーンではジェーンはユースタス少佐への恨みを語りつつも自分にはできないといい立ち去ってしまいます。
しかしその後どうなったのか描かれていません💦
ポワロは満面の笑みでジャップ警部とヘイスティングスをランチに誘ってますし。
しかしアレン夫人があれほど結婚したいと思ったチャールズが利き手もうろ覚え、ピストル自殺と聞くとスキャンダルは困るという態度で、これではアレン夫人が浮かばれませんね。
アレン夫人は確かに男運がなさすぎました。
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