2023年3月22日(水)の「名探偵ポワロ」は「グランド・メトロポリタンの宝石盗難事件」でした。
以下、まとめと感想と少しネタバレです。
今回は、ポワロが激務から体調を崩し、医者のすすめに従ってロンドンを離れ休暇をとったのに、結局は事件に遭遇することになったお話です。
事件のあらすじ
休暇先のホテルで知り合った興行師オパルセンはロシア皇帝ゆかりの高価な真珠を使った『豚に真珠』の舞台興行を行うことをポワロに話し、初日の舞台とその後開かれるパーティーに招待した。
真珠は付き人のクリスティーヌが宝石箱にしまい、鍵はオパルセンの妻のマーガレットが持ち、鍵のかかっていない引き出しにいれておいた。
留守番の間、食事を運んできたホテルのメイドと長々とおしゃべりを楽しんだ。オパルセン夫婦がパーティーから戻り、マーガレットから鍵をもらって宝石箱を開けると真珠がなくなっていた。
ポワロが気づいた事件の糸口
・宝石箱の入っていた引き出しだけ滑りがよく、引き出し脇を調べていると、ふと袖口を気にし「これはおもしろい」とつぶやくポワロ
→オパルセンの運転手のソーンダースの袖口に同じような汚れがあった
・盗難事件のあった部屋は隣の部屋に通じるようになっており(両方からロックされている)、隣の部屋はワージングというポワロの前にチェックインをした杖を持った紳士
・ポワロがチェックインする前にチェックインしたワージングは杖を持ち足が悪い老紳士でしたが、エレベーターを使わず階段で上がっていった
付き人のセレスティーヌと恋人で劇作家のホールが逮捕!
セレスティーヌの荷物から宝石箱の合鍵が、ホールは大金と宝石が入っていた袋を所持
→ホールが逮捕された競馬場には杖を持ったワージングと思われる姿が
【今回の名シーン】ポワロが何かに気づく
ポワロ「ところでホールさんですが、あの人とはどちらで知り合ったんですか?」
セレスティーヌ「劇場です。オパルセンさんが上演したお芝居で。オスカー・ワイルドの作品でした」
ヘイスティングス「『ウィンダムミア夫人の扇』?」
セレスティーヌ「いいえ、『真面目な寛容』でした。」
ポワロ「そうですよ。」
ポワロはにっこり笑いました。
→『真面目な寛容』に出てくる有名な人物の名前がジャック・ワージング。
ポワロは宝石にかかっていた賞金をこの一件があり、セレスティーヌに譲りました。
今度はオパルセンが逮捕!
真珠はイミテーションということでニセの盗難事件による保険金詐欺の容疑がかかり、オパルセンが逮捕された。
千秋楽が終わった後の舞台で謎解きショー
調査のため呼び寄せたミス・レモンのためにもう一度『豚と真珠』の舞台を見に行くポワロ達。
千秋楽の後、舞台にやってきて盗まれた真珠を売る方法について話します。
ミス・レモンの調べで売るならアメリカだと答えました。ヨーロッパでは有名になりすぎて売れないそうです。
有名な宝石を運ぶ方法として舞台装置に隠すと安心だとポワロは指摘します。
『豚と真珠』の次の舞台はアメリカでした。
そこへ男女がやってきました。
真珠を取りに来た犯人と対峙するポワロ
犯人はオパルセンの運転手のソーンダースと事件当日部屋に入ったホテルのメイドでした。二人は夫婦で、セレスティーヌが席を立ったわずかな隙に宝石箱ごと持ち出し、ワージングとして変装して隣の部屋に滞在していたソーンダースに渡し、また返していました。
動機はお金です。二人はアメリカで宝石を売りさばくつもりでしたが、真珠がイミテーションでオパルセンが逮捕されたことを受け、真珠を確認しにきたのでした。
【番外編】ラッキー・レンに間違われまくるポワロ
冒頭のシーンからありますが、新聞で「ラッキー・レンを探せ」という、その人物を見つけ、声をかけたら10ギニーもらえるコーナーがありました。
ポワロはラッキー・レンに間違われること3回。
一旦は事件の謎を追うのは辞めようと思ったポワロですが、じっとしてるとラッキー・レンに間違われ、じっとしているのに嫌気が差したようです。
しかしラストでポワロがラッキー・レンを見つけます。
駆け寄って10ギニーくださいと声をかけると、あまりに多くの人に見つけられたので今朝クビになったという答えでした。
自分の顔が平凡すぎると言われたとぼやく彼に、あなたは名士の顔ですとポワロは励まし、最後は紳士風にあいさつをしました。
10ギニーください、はかわいかったです。
★★★★★★★★★★
今回は犯人のヒントになるエピソードが練り込まれ、盗難トリックもあり、伏線がきちんと回収され、事件も解決して、ポワロは元気になるという隙のない展開でした。
確かにラストではすっかり元気になっていましたね。よかったです。
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