にっぽん百低山 青峯山 三重

にっぽん百低山 青峯山 三重 テレビ

2025年2月14日(金)のにっぽん百低山青峯山・三重でした。
以下、まとめと感想と少しネタバレです。


撮影時期:12月中旬
最寄りの場所:三重県鳥羽市
今回登る山青峯山あおのみねさん(標高336メートル)
今回のゲスト:野口みずきさん(女子マラソン金メダリスト)
今回のルート:登山口~あまかぼうか岩~護摩岩~青峯山正福寺~燈明岩~山頂

古くから海女さんが活躍する鳥羽市、なかでも鳥羽市相差おうさつ町は
現役の海女さんが日本一多い場所です。
今回登る青峯山は舟神様といわれている船や海女さんから絶大なる信仰を

集めている山だそうです。一体どんな山なのでしょうか。

海女さんが身につける魔除けアイテム
セーマンドーマン(五角形の星型のセーマンと格子状のドーマン)
青峯山のサメよけ(小判型のお守り)


スタート地点は穏やか
野口さんはマラソン選手だったということもあり、余裕綽々です。
道は緩やかですが、道の両側はシダなどが生い茂っています。
白い岩がポコッと露出していてこれは海底にあった地層であるチャートだそうです。
その岩に登って景色を楽しんでいると野口さんが遥か遠くに白い雪がかぶさった

雪山を見つけました。
それらは赤石岳と聖岳の南アルプスの山でした。
空気が澄んでいるときだけ見られるそうですが、野口さんよく見つけましたね。

高さ5メートルの『あまかぼうか岩』
石垣のような上にある巨岩が『あまかぼうか岩』で、海女さんたちが小石を投げ、

岩の上に石が乗れば男の子、落ちれば女の子が生まれると言われたそうです。
ちなみに二人も投げてみましたが、岩の上まで届かず『女の子』という結果に。。。
海女さんたちの間では『女の子』がいいとされたそうです。
明治時代の新聞には『男一人を養はぬ者は女の恥』という一文があり、

家計の三分の二を稼いでいた海女さんは一家の大黒柱で、女の子が喜ばれたそうです。
いやーかっこいいですね。


修験者たちが護摩を焚いた護摩岩
修験者たちの護摩行が海女さんたちの魔除け『セーマンドーマン』のルーツ

ではないかといわれています。
修験者たちは護摩の祈祷中、呪文を唱えながら印を切ります。
その作法が麓の海女に伝わり魔除けとして広がったのが『セーマンドーマン』と

いわれています。

セーマン(一筆書きできる五角形の星)元の位置に必ず帰って来られるように
ドーマン(格子柄)格子の間から魔物が入ってこないように


海女さんたちは安全に漁が出来るようにと今でもそのマークをつけています。
修験者たちがそんな風に印を切っていたとは知りませんでした。

一旦道路に出て・・・
護摩岩を過ぎると急な階段を下り一旦道路に出ました。
九合目まで登ってきているそうで、しばらくすると青峯山正福寺が見えました。
青峯山正福寺は奈良時代の創建とされ、海女さんたちが海上安全を祈る

青峯信仰の聖地です。
毎年二月に御船祭は麓の海女さんだけでなく鳥羽や志摩の漁師も大量旗を出し、

海上安全と豊漁を祈願します。

青峯信仰の元となる燈明岩
海が荒れてシケになると岩が光って遭難を防いでくれたという伝説がある巨岩が

燈明岩でした。
燈明岩の元で焚いた護摩の日が岩に反射して沖の船に見えたのではないかと

考えられます。
江戸時代になると江戸と大阪を行き交う船が増え、志摩半島の沖合は

物流の大動脈として各地の船が行き交いました。
海が荒れると志摩半島の的矢湾は風待ち港となり多くの船が立ち寄り、

青峯参りをして海が収まるのを待ったそうことで青峯信仰が全国に広がったそうです。
また志摩の海女さんたちが素潜りの技術を買われ各地へ出稼ぎに行ったこと

青峯信仰が広がった原因といわれています。

山頂まではちょっと傾斜がきつい
最後は山道を上りましたが、結構な登りでした。
木が生い茂る中に山頂を知らせる小さな石碑がありました。
山頂近くに立派なお寺もあるので、車でそれなりに行けそうですね。

下山の後のお楽しみ:海女小屋相差(最後が読めず)
三重の地酒貝の網焼きをいただきました。
ちゃんと海女さんが焼いてくれて、これはおいしいこと間違いなしです。

今日の一句   冬凪に 映る喜望の 峯青し      吉田類

★★★★★★★★★★★★★★
今回は海女さんたちの信仰の山ということでしたが、『セーマンドーマン』について

知れてすごく勉強になりました。
野口さんは元マラソン選手ということで余裕だろうと思っていましたが、マラソンと

登山は使う筋肉が違うようで足にきていると言っていたのが面白かったです。

にっぽん百低山 毎週金曜午後5時30分~ NHK-BS

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