英雄たちの選択 藤原道長

英雄たちの選択 藤原道長 テレビ

2021年11月10日(水)の「英雄たちの選択」は藤原道長でした。

この人は知ってはいますが、今回の放送でなかなか面白い人物だったのだなあと思いました。
まず、彼は長男ではなく五男だったそうです。
天皇の母后であった姉の後押しもあって出世します。
また有力な兄たちが次々と伝染病で亡くなります。
有力なライバルとされた人物も殺傷事件を起こし左遷されます。
といった具合に運に恵まれた部分も大きかったことを知りました。
道長はそんな姉に素直に礼を言っています、素直なところもあったようです。
とはいえ自分の娘を天皇の后にするために根拠を色々と調べたり、意見がしばしば対立していた病身の三条天皇に退位を進言したりと、タイミングは逃さずに動いているところはあります。
専門家の方は生真面目でありいいかげん、という両面の性質を持ち合わせた個性を持つ人物だと話していました。
あの有名な「望月の歌」についての考察は興味深いものがありました。
道長は日記を書いていましたが、あの歌は娘を後一条天皇の后に立后した祝宴の席で読まれたそうです。
道長の日記には歌を詠んだとしか書かれていなかったそうですが、当時ライバルだった藤原実資がどんな歌を詠んだかを日記に綴っていました。
「この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の かけたることも なしと思へば」
この歌が後世に残り、道長は高慢だ、貴族はこうだからいけない、という方向に向かったのではないかと解説していました。
この時はもう祝宴にいた人間はみな相当酒に酔っていて、もしかしたら道長はどう歌ったのか覚えていなかったかもしれないとも言っていました。
当時の状況が少しながら見えてくると、現代にも通じる話のようで不思議な感覚に陥ります。
少し違えば未来は違っていたかもしれないというのが、この道長にも起きていたのかもしれません。うーん。
あと個人的には今回のコメンテーターに「天上の虹」の原作者の里中満智子先生がいたのがうれしかったです。
里中先生にかかると藤原道長もかわいい人だと言われてしまっていました。

英雄たちの選択 毎週水曜夜8時~ BSプレミアム

見逃した方はU-NEXTでどうぞ。
今なら31日間無料体験。


U-NEXT

タイトルとURLをコピーしました