2022年5月1日(日)の「ポツンと一軒家」は岡山県の方でした。
以下感想とネタバレです。
今回は岡山県のかなり山深い場所にあるポツンと一軒家でした。
捜索隊が麓で聞くと、いきなり主をご存じな方に出会いました。
主はオカガワシンイチさんという方で奥さんと両親と4人暮らしということでした。
教えてもらった道も山深いとはいえ走りやすそうな道でした。
とはいえさすがに進むと道は細く雪が残り肌寒くなってきたところで道の先に大きな一軒家が見えました。
すると腰の曲がった女性が見えたので、声をかけます。
すると奥に男性が見えて話をするとこの方がポツンと一軒家の主の岡川真一さん(65歳)でした。
岡川家は4代前に麓の集落から引っ越してきたそうです。
作業がしやすいというのがその理由ということでした。
今は田んぼはやっていなくて、家の下は麓にいる方の田んぼだそうです。
主は県の公務員だそうです。
奥の山も所有しており林業もやっているそうです。
主はここの生まれで麓にある小学校まで徒歩で1時間かかったそうです。
道路は主が中学生のころに通ったそうです。
今は月に一度買い出しに30キロ先のスーパーまで走るそうです。
家の場所は標高が150キロほどあるので冬は雪が積もるそうです。
家の入口にマークがあったのは除雪車に対してで、グレーチングがあることを知らせる排水口注意表示でした。
家は中二階の家を建て替えて築38年になるそうです。
以前の家ではその中二階で養蚕をしていたそうです。
建て替えた家の木材はすべて自前の木だそうです。
家に入ると部屋が高く作ってありました。
家の湿気対策だそうです。
居間に入ると奥の部屋のコタツで温まっている主の父親が笑顔で挨拶してくれました。
二間続きになっていてそれぞれにテレビもコタツがありました。
奥が両親、手前に主夫婦が座るようです。
さっと奥さんがマスクを出していました、お元気です。
父親の信雄さんは96歳、大正15年1月1日生まれで、奥さんは90歳になるそうですが、二人ともしゃんとしていて捜索隊の質問にもはきはき答えています。
電気はランプ、そのあと30年ぐらい自家発電、その後昭和49年ぐらいに電気が通ったそうです。
昭和27年に結婚してまもなく結婚70年を迎えるそうです。
二人ともここでの暮らしは快適だと笑います。
父親の時代は養蚕と畜産で生計を立てていたそうです。
牛は農耕にも使って子牛は大きくなったら売ったそうです。
その後森林組合で仕事を75歳まで続けて、そのあと自分の山の整備を92歳までしていたそうです。
90歳の奥さんは畑仕事が生きがいと言っていました。
主の真一さんは姉と二人兄弟で全寮制の高校に入り実家を出ました。
短大卒業後自動車整備工場に就職、結婚、二人の息子の親となり、実家に戻ったそうです。
やはり長男で跡取りということが頭にあったようで、主の奥さんは最初は大変だったそうですが、住めば都で今は気に入っているようです。
主がお宅を案内してくれました。
お風呂はなんと薪風呂で90歳になる母親が毎日火を入れているそうです。
以前は焚き口が雨や風で濡れたりしていたのですが、真一さん自らその部分を建て増ししたそうです。
自分で屋根を掛け出しして伸ばしたそうです。
瓦葺きも自分でしたそうです。瓦は石州瓦(せきしゅうがわら)で島根県石見地方で生産される粘土瓦だそうです。
「三州瓦」「淡路瓦」と並ぶ日本三大瓦の一つで、出雲地方で取れる「来待石」(きまちいし)から作る釉薬を塗り高温で焼成することで出る独特の赤褐色が特徴だそうです。
水害、塩害や凍害などの耐候性に優れていて、山陰や瀬戸内地方で多くみられる瓦だそうです。
水は自家水道で、床はフローリングにしてバリアフリーにしたそうです。
仏間はとてもキレイになっていて、3代前の先祖の写真が飾ってありました。
母屋の隣には3代前の先祖が建てた築150年の建物で何度か改築しているそうです。
こちらも瓦がキレイです。
元は一階は牛舎で二階に牛のエサなどがあったそうですが、今は主の奥さんがルームランナーで歩いていると言いました。
中を見せてもらうと、物置として使っているようで、奥が元牛舎で今は奥さんがルームランナーで歩いていました。
ちょうど歩いていたので、捜索隊は思わず声をあげました。
捜索隊が外を歩かないんですかと聞くと、冬は雪で歩けないし、雨でも大変になるから、足腰が立たなくなることを心配した主が買ったそうです。
結構な速さで歩くので、捜索隊が声をかけると
「無理してますけど」と言っていました。
でもとても慣れた様子ですたすた歩く様子は軽快そのものでした。
物置には冷蔵庫と冷凍庫があり、月に一度の買い出しのストックのために使っているそうです。
中で行き来ができるように改造されており、開けると最初の居間につながっていました。
奥には蔵もあり、蔵戸の鍵はL字の大きな鍵でした。
穴に差し込んで横に回すと裏に閂があってそれが上がって、戸が開く造りになっていました。
物置は二階建てで和傘や蓑などがありました。
ここもキレイに整理されていました。すごいです。
母屋の奥に元棚田が広がり、その一角にいくつかの建物がありました。
今でも使っているものがあるそうで、農業と林業の道具と趣味の釣りの道具や船までありました。
「山のポツンと一軒家に住んでいるのに、倉庫には船があって、船舶免許も持ってらしゃる」と捜索隊が聞くと
「そうです」との返事でした。
いつから釣りをしてるんですかと聞くと
広島で短大に入った時に、お米は家から持ってきていてあるが、おかずがないからハゼ釣りを始めたのが最初だということでした。
捜索隊が大笑いしていました。
最初は食糧調達のために始めて、ハマったということでした。
林業の道具の説明を聞いていると、今も真一さんが林業は引き継いでいることがわかりました。
主は自分の山で自ら木を育て伐採を行う、自立・自営型林業である自伐林業をしているそうです。
主の家では7ヘクタール(東京ドーム1・5個分)の山林を所有しているそうです。
主はその山林の木の伐採から出荷まで一人でおこなっているそうです。
捜索隊は山仕事に同行させてもらいました。
その日の作業場まで着くと、小さなタイヤがついた機械をおろして、細めの木に括りつけました。
リモコン操作で動かすとくるくると木を登って行きました。
そのまま枝打ちを始めました。
終わると逆回転して降りてきました。
この機械は30年も使っているそうです。
そんなに前からあることに捜索隊もスタジオの皆さんも驚いていました。
しかしこの機械は細い木しか対応できないので、太い木の枝打ちは一本梯子をかけたりしてやっていたそうですが、今年になって「ヨサク」を買ったと主が教えてくれました。
するとスタジオでは
「ヨサクって名前がすごいな」
「やっぱりヨサクは木を切るんですね」
「ヘイヘイホーですね」と盛り上がっていました。
枝打ち用木登り器「ヨサク」を実践してくれました。
ワイヤーがついた器具を木に巻いてセットして、上の器具にはサドルがついています。
セットができたら上のサドルに座って、下の器具に足をかける場所があります。
下の機械を自分で上に少し引き上げて、次に上の機械を持ち上げて上に上がっていきます。
自分で登るよりはよさそうですが、なかなかの重労働です。
この日は一時間足らずで10本の枝打ちを機械でしていました。
その後は間伐を始めました。
木が倒れたら枝払いをして3メートルごとに切っていきます。
その後、林内車のウインチからワイヤーを伸ばして丸太に伸ばしフックにかけて、引き寄せます。
それを林内車で運ぶという大変な作業でした。
「山はでもやっぱりお好きですか?」
「好きです。好きでないとやっぱりやれない」と主は笑って言いました。
危険な仕事なので、自分ができなくなったら森林組合か事業体に管理を任せたいと言うので、息子さんはどうですかと聞くと興味を示してくれないとのことでした。
主はしっかりした顔つきで自分でできるうちは頑張りますと言いました。
最後はみんなで食事を囲んでいましたが、ご両親がきちんと普通のご飯を食べていたのがすごいなと思いました。
今回のゲストの明日海りおさんが自分の祖父も林業をしていたから、作業場のニオイなど思い出してしまったと感極まって泣いていましたが、確かにそんな温かみのあるお宅でした。
櫻坂46の松井里奈さんも頷いていました。
山仕事はとても大変な仕事だと思いますが、きれいな山をできるだけ残してほしいなと思いました。
ご両親もできるだけ元気に幸せでいてほしいなと思いました。
ポツンと一軒家 毎週日曜夜7時58分~ テレビ朝日
見逃した方はU-NEXTでどうぞ。今なら31日間無料体験。