シャーロック・ホームズの冒険 犯人は二人

シャーロック・ホームズの冒険 犯人は二人 ドラマ

2022年4月13日(水)の「シャーロック・ホームズの冒険」は長編「犯人は二人」でした。
以下まとめと感想と少しネタバレです。

今回は社交界の醜聞をネタに恐喝を繰り返す男、チャールズ・オーガスタス・ミルバートンとホームズが対峙するお話です。

長編ということもあって、恐喝王に脅され破滅させられたクロフト子爵やドーキング大佐、レディ・ダイアナ・スウィンステッドが次々に出てきて、今度はレディ・エヴァ・ブラックウェルがターゲットにされます。
エヴァはダイアナの姪にあたります。

今回の依頼
クロフト子爵を恐喝した相手を探してほしい。
手がかりは「CAM」。

事件のポイント
ミルバートンとまともに対峙したものの全く話にならなかったので、ホームズはミルバートンの屋敷に配管工として忍び込み、手紙を盗もうと考える。

今回の見せ場1
ホームズは配管工として忍び込み、情報を得るためメイドに近づき婚約する。
メイドとホームズのキスシーンは、ホームズシリーズ唯一といってもいいラブシーン。

今回の見せ場2
ホームズがミルバートンが持っていた強請のための手紙をすべて暖炉で燃やし、そのものすごい火の手があがるなか、レディ・ダイアナが落とした証拠品を拾って証拠隠滅する。

ドラマティックな幕切れ
ミルバートンを訪ねた女性はレディ・ダイアナ・スウィンステッドだった。
レディ・エヴァを脅迫するのをやめるよう頼むが、ミルバートンは全く相手にしない。
すると拳銃でミルバートンを何発も撃ち、ミルバートンの顔を踏みつけてその場を立ち去る。
カーテンに隠れて一部始終を見ていたホームズとワトソンは、急いでレディ・エヴァの手紙を探して暖炉で燃やす。
駆け付けた使用人に追いかけられるも辛くも逃げ切った。


ミルバートンは脅迫した相手に大金を要求して、金を払わないと容赦なくその秘密をバラし破滅させる男でした。
ホームズは最初CAMの正体が掴めずにいましたが、ドーキング大佐が託した手紙に同封してあった名刺から相手の名前が分かります。
次のターゲットを捜し当て、なんとか脅迫から守ろうとミルバートンと対峙しますが、手も足も出ません。
ここでホームズらしいのが、脅迫のネタになった手紙を盗むという方法でした。
そのためにホームズはメイドを口説き、毎晩散歩をしてキスをして、使用人に嫉妬までされる始末です。
こんな色恋があるホームズは初めてです。
それぐらい今回はとっかかりがなかったということなんでしょう。
ホームズはうんざりしている様子でしたが。
何も知らなかったメイドがホームズの正体を知った時は可哀想でした。
立場が違うので、何も言うことができませんでしたね。

レディ・ダイアナが姪を脅迫している相手がミルバートンだということをワトソンが話したことで、同じ相手が姪を脅迫していることを知ったのですね。
ミルバートンを殺そうと思ったのはこの時ということなんでしょうか。
立ち去る時の気迫にホームズも何か感じるものが会った様子でしたね。

レディ・エヴァの結婚を記念した舞踏会のシーンは華やかでワトソンがマイルズ嬢と踊るシーンには思わずホームズも顔がほころんでいましたね。

ホームズとワトソンがミルバートンの家に忍び込む時の覆面はなかなかかっこよかったですね。
しかもガラスを切ったりと本格的でした。
ホームズは首尾よく手紙を見つけますが、ミルバートンも来客があるということで予定より早く戻ってきていました。
手紙を燃やしているとミルバートンが部屋に入ってきたので慌てて身を隠します。
しかしミルバートンは何かに気を取られているようで、金具が刺さったままの金庫に気づきません。

二人はカーテンの奥から事件の顛末の一部始終を見ることになります。
レディ・ダイアナは偽の情報でミルバートンと面会をしたのでした。
新しい情報が買えると思ったミルバートンは他のことには注意がいかなかったのですね。
レディ・ダイアナと分かるとミルバートンとレディ・ダイアナは言い争います。
ミルバートンの不遜な態度にレディ・ダイアナは銃を向けました。
結局6発も撃ってミルバートンを殺しました。
射殺したミルバートンの顔をレディ・ダイアナが踏みつけるとワトソンは顔をを背けました。
それほどの殺意だったのです。

ホームズとワトソンはレディ・エヴァだけでなく金庫にあった他の手紙も全部燃やします。
暖炉の様子からすっかり燃えたことでしょう。
燃えさかる暖炉を背にホームズがレディ・ダイアナが落としていった飾りを拾います。
レディ・スウィンステッド。もう自由ですよ

邦題の「タイトルは2人」とはつまり、ホームズとワトソンのことでした。
使用人たちにばっちり逃げるところを見られていますからね。

ミルバートンの美術品は競売にかけられます。
ホームズはミルバートンの仲介をしていた男がアテナの胸像を競り落とそうとするので、100ポンドも出してホームズが買いますが、すぐ壊してしまいます。
結局何もでてきませんでした。
みんなミルバートンの亡霊に取りつかれているようでした。

今回の事件はホームズにとってほろ苦いものだったでしょう。
情報を得るためにメイドを騙したり、証拠は忍び込んで燃やすというあまりいい方法ではありませんでした。
それだけ難しかったということですね。

シャーロック・ホームズの冒険

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