2022年11月30日(水)の「名探偵ポワロ」は「二重の手がかり」でした。
以下、まとめと感想と少しネタバレです。
今回の話はポワロ好きな人には有名なのではないでしょうか。
だってポワロが恋をしてしまったから。
伯爵夫人はどうなんでしょう、ポワロほどではないような気もしますが。
今回の事件はジャップ警部によって持ち込まれました。
警部は深刻な面持ちでこの事件が解決できなければ自分の首が飛ぶと話します。
今回の事件の経緯
3件の宝石盗難事件が発生。
盗まれた家もそこに招かれていた客も上流社会の中でも最上流と呼べる人ばかり。
3件目の事件は3日前に起こったことを話すとポワロはもう手遅れだ、次の4件目で網を張ると話す。
ハードマンの屋敷では多くのゲストを呼んで盛大なパーティーが開かれていた。
野外のテントでオペラ歌手にピアニストが演奏し、ゲストは音楽を楽しんでいた最中、金庫から宝石が盗まれた。
主は翌朝盗難に気づき、ジャップ警部とポワロとヘイスティングスが現場に駆け付けた。
野外からハードマン邸に入ったのは、レディ・ランコン、ベラ・ロサコフ伯爵夫人、ハードマンの仕事を手伝うパーカー、大金持ちのジョンストンの4人。
ポワロに代わってヘイスティングスとミス・レモンが捜査に乗り出す。
現場に残された証拠
・金庫の中に手袋
・「BP」のイニシャルが入った空のシガレットケース
ヘイスティングスとミス・レモンによる捜査
・ジョンストン
建物に入ったのはトイレに行くため
・レディ・ランコン
1階のバスルームから出てきた人がいた
ハンドバックを取りに行くために建物に入った
莫大な借金があり絵画も売っている
旧姓ビアトリス・パーマーストーン「BP」
・パーカー
手袋は自分のもので事件当日なくしたもの
シガレットケースは自分のものではない
ポワロが気づいた事件の核心
3件の盗難事件に居合わせたのは誰か
(警察はあまりにイギリス的である、あるいは犯人がイギリス的でないために捕まえられない)
ポワロが事件の顛末を伯爵夫人に描く
外でピクニックを楽しむ二人のランチの後の会話です。
ポワロ「犯人はたぶん捕まらないでしょう
犯人の名も、たぶん分からずに終わるでしょう
それはあなた次第です」
伯爵夫人「わたくし?」
ポワロ「そうです」
伯爵夫人「これ、お役に立ちます?」
ポワロは赤い巾着を受け取りました。
犯人は伯爵夫人でした。
しかし宝石を返すなら、事件のことはうまく処理をしましょうということです。
ポワロは直接言葉にしてそう言った訳ではありませんが、伯爵夫人も宝石を持ってきたということはポワロが気づくことが頭にあったのかもしれません。
赤い巾着は盗難があった際に犯人が入れた巾着と同じものです。
ポワロが描いた事件の真相とは
ハードマン邸にヘイスティングス、ミス・レモン、ジャップ警部、伯爵夫人が集まりました。
ポワロは邸宅に入った4人のうち、ジョンストンとレディ・ランコンを容疑者から除外します。
伯爵夫人は邸宅に入った際、ハードマンの書斎から廊下の窓へ人影を見たことをポワロが指摘しました。
ポワロは廊下には人が登ってこれるほどの木が伸びている窓があり、当日邸宅をうろついていた浮浪者が犯人だと話します。
伯爵夫人に姿を見られ、逃げる際に落とした、だから戻ってきたのだと話します。(ヘイスティングスとミス・レモンが目撃した浮浪者のこと)
ジャップ警部が窓から木の枝あたりを探ると、宝石を見つけハードマンに手渡しました。
伯爵夫人が犯したミス
・事件当日、日本人はピアニストだったのにオペラ歌手と言った
・シガレットケースは夫人のもの
ロシア語で「B」は「V」、「P」は「R」となる=ベラ・ロサコフとなる
二人の別れ
伯爵夫人はアメリカに旅立ちます。二人は駅でお別れをします。
ポワロ「お互いそれぞれの仕事を続けるわけです。
でも、同じ国ではやめましょう」
ポワロが今回の事件のために雇った探偵を護衛につけ、伯爵夫人を見送りました。
伯爵夫人の乗った列車が行ってしまった後のポワロの表情がせつないです。
【サイドストーリー①】ヘイスティングスとミス・レモンのランチ
二人でサンドイッチと紅茶をとる二人。
しかしいつもと違うポワロの様子が気になってちっとも食が進みません。
ポワロが伯爵夫人とどうかなったら二人とも転職だと意気消沈。
ヘイスティングスは旅に出て南米で農場経営がしたいと話しますが、ミス・レモンはもう涙目です。
二人とも寂しそうにお茶を飲み、サンドイッチを全く食べられませんでした。
【サイドストーリー➁】事件解決も釈然としないヘイスティングスとミス・レモン
ヘイスティングスは伯爵夫人の言い間違えに気づき、1時間もコンサートを聴いていて間違えるのかと釈然としません。
ミス・レモンも事件解決した夜、ポワロに挨拶をした際に何か言いたげでしたが、結局何も言わずに帰っていきました。
二人とも、なんとなくいつもと違う空気感を感じたのかもしれません。
【サイドストーリー③】表情に全く余裕がないジャップ警部
今回は最初から最後までジャップ警部の顔に余裕がありませんでした。
ポアロの推理を聞く様子にも落ち着きがないように感じます。
犯人が逮捕できない件についても、時間が経ちすぎたため、仕方なしといった様子でした。
★★★★★★★★★★★★
今回はポワロは真相を明かさず、犯人を逃がすという行動をとりました。
ポワロが警察ではないので、こういうことも今までにもありました。
しかし今回はそれを行った理由というのが、ポワロの個人的な理由だったというのがいつもと違うところです。
ポワロは誰にも何も語りません、語る話でもないのでしょう。
きっとずっと語らないと思います。
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