2023年3月29日(水)の「名探偵ポワロ」は「ポワロのクリスマス」でした。
以下、まとめと感想と少しネタバレです。
冒頭の南アフリカでのシーンは全然クリスマス感がなかったので戸惑いました・・・
今回はクリスマスを静かに過ごそうと上機嫌だったのに、セントラルヒーティングが壊れ、イライラしているポワロの元に依頼の電話が入り、セントラルヒーティングに釣られて依頼者の屋敷に滞在することになったお話です。
事件のあらすじ
命を狙われているとポワロをクリスマスに呼びつけた富豪のシメオン・リーは自分たちの息子3人と娘が残した姪を前に遺言書を書き換える話をした。(どう書き換えるかは話さなかった)
ディナーの後各自が時間を過ごす中、豚の鳴き声のような大きな音が響き、部屋を破って入ると室内は荒らされ、シメオン・リーがナイフで切られて殺害された。
金庫にしまってあったダイヤの原石がなくなっていた。
ダイヤのケースはジョージの妻の荷物から、ダイヤはシメオンの息子アルフレッドの妻のリディアの趣味であるミニチュアガーデンから発見された。
事件当日不審な動きをするリー家の人々
・リーの息子のジョージの妻のマグダレーナは夫を見張る
・リーの姪のピラーは食後のコーヒーが運ばれてくると二階に上がる
ちらちらと姿をみせる女性は誰?
カーテンを開けたり、トランプをしたりする女性の姿が何度か映し出される。
シメオン・リーの遺体を前に微笑んだ女性の顔にはアザが。
冒頭のシーンにあった南アフリカで命を助けられベットを共にしたのにそのまま立ち去った、あの女性なのか?
サグデン警部の話
・シメオン・リーに夜8時15分に来るよう呼び出された
・シメオンは時価数千ポンドのダイヤが盗まれた、取る事のできる2人のうち1人が冗談でやったのではないかと話す
・1時間後にもう一度来いと言われ、自分の車で時間をつぶしてもう一度来た
事件現場の書斎から見つかったもの
・小さな木の栓
・小さなゴムの輪→割れた風船の一部
ピラーの言葉
「おじいさんきっと若い時はきっとすごくハンサムだったと思う。
彼(サグテン警部)みたいに」
トレシリアン(執事)の言葉
「時々過去と現在が分からなくなるような気がします。
ベルが鳴りまして私が応対に出ます、それがハリー様でもジョージ様でもサグデン警視でも・・・
私自分に言うのです。確かこれは前にあったことだ・・・」
ポワロの言葉
「両方ですね。おそらく家族の一員で、しかもよそ者ですね。」
ピラーの部屋に集められて語られた事件の真相(その一)
ピラーは自分がシメオンの姪ではなく、その友人でピラーは事故で亡くなったことを話した。
ポワロは事件現場のトリックを説明する。
シメオンはナイフで殺された後、犯人は部屋の中央に家具をのせ、雑貨屋で買った豚の鳴き声のする風船を含まらせ先に木の栓をつけ、ひもをくくりつけた。ひもを一階から引いて、風船を引き、割れると大きな音と共に家具が倒れた。風船はひもを引くことで回収され、木の栓と風船の残骸が残った。
アザのある女性の部屋で語られた事件の真相(その二)
ポワロはリー一族を引き連れてある女性の部屋を訪れた。
その女性はかつて南アフリカでシメオンに利用されお金も持ち逃げされた女だった。
彼女と息子はシメオンに復讐するために何年も待ったことを話していると、そこにサグデン警部がやってきた。
犯人はサグデン警部だった。彼はシメオン・リーの息子で、母と共に復讐するために何年も待って殺人を実行した。
そして現場から離れている時に事件が起こったと見せかけるため、大きな音を出して今まさに事件が起こったように見せかけた。
【番外編その①】ジャップ警部からポワロへクリスマスプレゼント
ポワロはジャップ警部とクリスマス前に一緒に食事に行きました。ジャップ警部はクリスマスは妻の実家で過ごすと憂鬱そうです。別れ際にスーツの内ポケットから赤いラッピングがされたものを手渡します。
ジャップ警部「そうだ、ポワロさん。クリスマスの朝、開けてください。」
ポワロ「あっ、これはどうも、ジャップ警部。」
ジャップ警部「メリークリスマス」
ポワロ「メリークリスマス」
プレゼントを渡すと足早に立ち去るジャップ警部がかわいいですね。
殺人事件の捜査をしているとき、ふとポワロはジャップ警部にクリスマスプレゼントを用意することを思いつきます。
急いで雑貨屋に行くと、店主が面白いおもちゃばかり薦めてきますが、最後に提案された葉巻を買うことにしました。
お互いプレゼントを買うってかわいいです。
ジャップ警部のプレゼントが毛糸の手袋だと分かるとなんとなくつまらなそうなポワロ。確かにポワロさんの好みではなさそうな。
なんとジャップ警部の奥さんの手編みだそう。ポワロは大事だから教会に行くときだけつけると上手にいいました。
【番外編その➁】ジャップ警部の妻の実家まで迎えに行くポワロ
12月23日ジャップ警部の妻の実家ではクリスマスの歌をノリノリで歌う親類たち。ジャップ警部は椅子に座って固まっています。その場にいるのがしんどいのかキッチンに立つジャップ警部の元へポワロが現れ、警部を救いに来たと事件の捜査に連れ出しました。仲良しの二人ですね。
★★★★★★★★★★★★
今回は長編でしたが、サグデン警部親子の執念の復讐劇と度々登場するクリスマスの様子がなんともミスマッチというか、そんな感じでしたが、もしかするとイギリス的なものとそれ以外の事件というコントラストだったのかもしれません。
ポワロとジャップ警部のプレゼント交換でクスっとしつつ、最低な人間だったシメオン・リーが死んでも誰も悲しまず、財産は淡々と相続されるという絵がなんとも寒々しい感じがしました。
確かに、救いようのない人物でしたね。
途中でサグデン警部と冒頭の若き日のシメオン・リーと同じ人物が演じているなと気づいたので、ポワロのつぶやきの意味も分かってしまいました。
こういうのって意外とないものです。
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