解体キングダム 巨大変圧器

解体キングダム 巨大変圧器 テレビ

2023年8月30日(水)の解体キングダム
180トン“巨大変圧器”を攻略せよでした。
以下、まとめと感想と少しネタバレです。

場所:山口県周南市
担当:田中道子さん(俳優、一級建築士)

解体ファイル13:重さ180トン、高さ6メートルの巨大変圧器

・66年前に作られた鋼鉄製の変圧器
52トンの絶縁油(電気を通さない油)が内部に充填している
絶縁油は漏電を防ぎ内部で発生した熱を冷やす役割があるが

 引火すると燃え続ける性質

解体豆知識:変電所物語
発電所で22万V~50万Vの高い電圧で作られる
変電所で高い電圧を調整する

(大規模工場、オフィスビル、家庭用で電圧が異なる)
高度経済成長期に導入され、寿命を迎える変圧器が数多くある

難関ポイント1 変圧器の油に引火せずに切断せよ!
・事前にできるだけ油を抜く(パーツを外して)が

 完全には抜けきらない
ウォータージェット工法

(家庭用高圧洗浄機の約30倍の水圧にガーネットの粉末を水に混ぜる)で切断する
※ガーネットは紙やすりにも使われ粒の小さいものは比較的手に入りやすい


解体方法
・ブッシングや冷却用ファンなど、様々な付帯物を外す
・コロと呼ばれる鉄の棒で100トンの

 変圧器を1メートルほど道路側に移動
・ウォータージェットの機械のラインを平行に設置し、

 ノズルの先端と変圧器の距離を5ミリに設定
・1分間に5センチ程度のスピードで切断

 (職人が目視で切断できているか確認しながら調整)

解体こぼれ話:水を使った新工法
・コンクリートの剥離やアスベストの除去に活用される注目の工法
・太陽光パネルは産業廃棄物として処理されるが、その数が増えている
・黒い部分の発電素子に鉛やカドミウムなど有害物質が

 含まれていることがある
寿命は20~30年で2040年には大量のパネルが

 排出されることが予測される
・発電素子を固定する強化ガラスをリサイクルできないか研究されている
・水圧で発電素子を削り強化ガラスをリサイクルする方法

変圧器は水圧でカットされ、上部のパーツを吊り上げ撤去、
たくさんのリード線、コイルをはずすと鉄心がむき出しとなった。

難関ポイント2 数百枚の鉄の板、巨大鉄心を解体せよ
極薄の鉄の板の束が数百枚、高さ3メートル、重さ8トンの鉄心
・無駄な熱が発生しないように考えられた鉄心
・鉄心はボルトで貫かれ、鉄心の足元部分も鉄の板を

 交互に重ね頑丈に作られている

解体方法
・下側で鉄心を固定する板を抜き取る
・鉄心を折り曲げ、元の位置に戻す
・この2つの工程を繰り返すと隙間が空いて根元がゆるむ
・鉄心を真横に折り曲げてで引き抜く(鉄心が飛び散らないように)

何度か鉄心を折り曲げ伸ばした後、
手前から板を抜きとろうとしたら板が割れてしまった
(板が経年劣化で弱くなっていた)
作戦を変更し、重機で根元の板を砕く
ワイヤーで支えながら少しづつ重機を使って倒す

作業は無事完了、作業をした方は上位に入る難しさだったと話しました。
その後鉄心は撤去され、残り2つの鉄心も同様に解体され、

すべて撤去されました。
またこの場所に新しい変圧器を作るそうです。

★★★★★★★★★★★★
田中さんの言うように変電所の役割を初めて知って、
改めて電気のありがたみを知りました。
また太陽光パネルが産業廃棄物として今後大量に出ることが予測され、

今からその対応策を考えているのはすごいなと感心しました。

解体キングダム 水曜夜7時57分~ NHK総合

見逃した方はU-NEXTでどうぞ。
今なら31日間無料体験。


U-NEXT

タイトルとURLをコピーしました