科捜研の女 最終回

科捜研の女 最終回 テレビ

2022年4月7日(木)は「科捜研の女 Season21」最終回2時間スペシャルを見ました。
なんだかんだこれで最後ということらしいので、ちょっと寂しいですね。
以下、感想とネタバレです。

榊マリコ(沢口靖子)は池で発見された溺死体を検視することになりました。
すると亡くなったのはとある町の元町長でネット上には色んな憶測の書き込みがあふれていました。
そんな書き込みの中から見覚えのあるハッシュタグを見つけます。
「#人間は天使と獣の間に存在する」
マリコは土門刑事(内藤剛志)にAIの研究者である宮越優真(美村里江)のことを連絡します。
すると今度は大学の学長が屋上から転落死します。
こちらも操作するとネット上に様々な書き込みがされていて、学長の亡くなり方が、以前学生が亡くなった滑落死と類似していることに気が付きます。
学長はこの亡くなった大学生についての責任問題が浮上するものの、結局特に罪に問われることはありませんでした。
すると学長殺害の犯人が自首してきたと一報が入ります。
犯人は大学に清掃にきていた女性でした。
SNSの書き込みを見るうちに、学長のことがどうしても許せなくなったと話します。
犯人の女性のスマホには書き込みを見た画面が表示されています。
犯人の女性は殺された学長の大学の山岳部に通っており、自分の子どもも同じような目に合うんじゃないかと不安に駆られたと話しました。
マリコは不安を煽られて、自分も同じような目に合うかもしれない、今しかないという思いで犯行に及んだのではないかと推測しました。
実際に科捜研で検証すると、ある時期から亡くなった二人に対する書き込みが増えていることが分かります。
そこに何かを感じ取ったマリコはAI研究者の宮越に会いに行きます。
宮越に人の不安を煽って人を殺害するよう誘導された可能性があることを話します。
宮越はそのような場合はフェイスニュースを増やすことと、実行犯を捜すことを同時にする必要があると説きます。
そのために自室の研究室の百合の花びらを一枚ちぎってマリコに説明します。
宮越は悪意ある書き込みをすべてチェックしたり実行犯になりうる人を捜すことは膨大な時間がかかると言いますが、マリコはAIなら可能ではないでしょうかといいます。
宮越は満足げに頷きました。
「答えはYes」
しかしマリコは
「AIがそんな答えを出したら、そのプログラムは壊れている。ただの不良品だと判断します。」
そういうと、宮越の表情が無くなりました。
また新たな事件が起こります。
情報科学のエキスパートの山神という男で亡くなった元町長の事件についてテレビでコメントしていた人物でした。
今度は絞殺されていました。
事件を調べると山神は3年前にベストセラーとなった本を出版していて、その過激な内容から将来を悲観した大学生が首つり自殺をしたということが分かりました。
ネットの書き込みを見ると、やはり中傷するような書き込みが多数見受けられ、過去の2人と同様の状態でした。
そんな中最初の事件の犯人が捕まります。
以前殺された町長と同じ町に住んでおり、自分も同じ目に遭ったかもしれないと思うと、少し懲らしめてやろうと池に突き落としたら死んでしまったと話しました。
彼もSNSでの書き込みをよく見ていた人間でした。
そんな中、3人目の現場に残されたペットボトルの唾液から前科のある若い男が浮上します。
男はペットボトルの件を指摘されると曖昧な返事を返し、その言葉を聞いた蒲原刑事(石井一彰)は逮捕に踏み切ります。
しかしその後ネット上に、犯行時間にその若い男がコンビニにいたことが防犯カメラに写っている映像が出てきます。
誤認逮捕だと瞬く間に拡散します。
マリコたちは映像やコンビニを訪れ、映像が本物であり、修正した痕跡がないことを確認します。
警察では男を釈放すると、マスコミに囲まれた男は科捜研の女性が自分を犯人だと決めつけたと話したことからマリコの存在もクローズアップされてしまいます。
結局マリコは休職を余儀なくされ、科捜研メンバーにはお達しが来て、科捜研としての活動時間や捜査への態度など指導されたようにしなければならなくなりました。
メンバーはそれぞれ時間になると帰りますが、釈然としません。
マスコミが冤罪事件だと大々的に取り上げ、マリコについても報道するのを見て科捜研メンバーの橋口(渡部秀)は憤りを感じます。
一方の涌田(山本ひかる)はすっかりやる気をなくし、もう科捜研を辞めようかと思います。
宇佐美(風間トオル)や所長の日野(斎藤暁)も定時で上がり家でくつろぐなど久しぶりにゆったりとしますが、マリコがいない科捜研にどうも釈然としません。
4人は結局科捜研に戻ってきます。
4人はマリコに引っ掻き回されつつ、やっぱりこれが科捜研なんだとやっぱり捜査をすることを決意します。
一方マリコは自宅で一人事件について調べていました。
すると殺された山神と宮越が同じ大学の研究室にいたこと、山神は途中で研究室を去っていることが分かります。
また宮越がバイクが趣味だったことも突き止めました。
宇佐美と日野は山神が殺害されたロッジを調べていました。
そこにマリコから連絡が入り、バイクの痕跡がないか調べてほしいと頼みます。
すると二人はバイクのタイヤ痕やスタンドの跡、さらに糸くずも発見します。
4人はマリコを迎えに行きます。
新しい事実が見つかっているが、事件の全貌が分からないから最後はマリコに頼みたいということでした。
マリコは白衣を着て、事件を検証します。
すると以前逮捕された若い男のバイクを調べました。
マリコはもう一度宮越を訪ねます。
マリコは若い男がダイレクトメッセージでアリバイ工作の指示を受けていたということを突き止めました。
しかし発信者は突き止められません。
事件当夜の映像として宮越のセンター内の映像が差し替えられていることを指摘します。
それは百合の花びらが6枚あることからマリコが気づいたことでした。
以前マリコが訪ねたときに、百合の花びらを使って説明した、その時に一枚ちぎっていたはずなのに、その後に発生した事件の映像として出された映像には花びらが6枚写っていたのでした。
しかし宮越は動じません。
バイクのことを指摘されても同様でした。
しかし山神との話になると表情が変わりました。
山神は宮越が作り上げたAIを自分の不注意でダメにしていましたが、また作れるなどと宮越の気持ちを踏みにじるような発言をして研究室を去りました。
それが宮越には許せず、AIは宮越も前の2件と同様に第三者を仕向ければいいとアドバイスしますが、宮越は聞き入れませんでした。
そして宮越はコードだけではなく自身の手を使って山神の首を絞めました。
そうしなければならないと思ったという宮越に、マリコは
「それはあなたが人間だからだと思います」と答えました。
マリコは結局お咎めなしになって科捜研に戻ることになりました。
科捜研のメンバーや土門刑事や蒲原刑事から感謝の言葉をかけられます。
マリコも感謝の言葉を伝えます。
「みんながいたからやってこれた。今まで本当にありがとう」
(終わり)

最後の事件にふさわしい大がかりな事件でした。
最初の二人は実行犯が必ずしも被害者と関係がある人物ではなく、3つ目の事件だけが関係性がある人間だったこと、人の深層心理につけこんだ事件だったこと、これはまるでアガサ・クリスティが書いた「ABC殺人事件」と「カーテン」がミックスしたような感じがありました。
そして真の犯人の宮越がAIの判断に逆らって自分の手で殺人を犯したことに、それが人間なんだという問いかけをするあたりがよかったです。
でもラストシーンで「本当にありがとう」と言った後に、みんなで屋上を移動しだした(おそらく室内に戻るため)時にはちょっと意味が分からなかったです。
なにかもう少しあるのかなと思ったら終わっちゃったという感じでした。
まあ屋上のシーンはかなりとってつけたような感じもありましたが、最終回だからこんな感じですかね。
てっきりマリコが科捜研を去って終わりかと思っていたので、これからもマリコが科捜研でバリバリ仕事をするってことで終わりになってよかったかなと思いました。
23年続いたシリーズは現行のテレビドラマでは最長ということです。
沢口さん、お疲れ様でした。

木曜ミステリー科捜研の女 毎週木曜夜8時~ テレビ朝日

見逃した方はU-NEXTでどうぞ。
今なら31日間無料体験。


U-NEXT

タイトルとURLをコピーしました