2023年7月5日(水)の「にっぽん百低山」は「黒髪山・佐賀」でした。
以下、まとめと感想と少しネタバレです。
撮影は5月上旬ということですが、この日は日差しが強そうに見えますね。
登山の最寄り駅は有田駅です。有田焼が有名ですね、きれいな駅です。
今回登る山:黒髪山(標高516メートル)
今回のゲスト:坂田梨香子さん(俳優・モデル)
今回のルート:登山口~竜門洞窟~見返峠~雌岩~天童岩~黒髪山
ゲストの坂田さんは佐賀県出身で、最近登山にハマったということですが、黒髪山は登ったことがないそうです。山頂は巨岩がそそり立つ山なので、今回もハードそうですね・・・
渓流沿いの登山道を歩く
すぐそばに渓流があるので、歩いていても飽きがこないですね。類さんが言うようにとても水が豊かです。途中の道が岩でできているようで、すごくキレイです。
ここまでの登山ならすごく楽しく終われる感じですね。
竜門洞窟は修験の場
この山を形づくる流紋岩の巨岩が目の前に現れました。下には石像が並んでいます。
この山は中世から修験の霊場でもありました。
洞窟のすぐそばを流れる滝が朝日を浴びて透けるような美しい光景に二人とも見入っていました。
本当に神聖な雰囲気がありますね。
登山道は森の中へ・・・
類さんが「照葉樹の立派な森もなかなかないんだけど、これが九州の特徴かもしれないね」と話しています。
この日はお天気もよく朝から日差しが森に差し込んで森を照らしています。
樹齢100年を超えるクスノキなど照葉樹が立ち並び、クロカミランといった希少な固有種の花も咲いています。
しかも山道脇には沢が流れており、結構歩くのが大変そうですが、なんとなく二人とも足取りが軽やかです。
有田焼の原料の陶石がある
沢の川底にある白い石が陶石だそうです。
有田焼の原料となる陶石の歴史は戦国時代までさかのぼるそうです。
陶石 流紋岩の一種で白いガラス質の石英を多く含む
きっかけとなったのは朝鮮出兵。
朝鮮半島に渡った佐賀藩主、鍋島直茂は磁器を作る職人を連れ帰り、その職人が黒髪山のふもとで陶石を発見したことから日本初の磁器、有田焼が始まったとされています。
また黒髪山には有田焼の釉薬の原材料になるイスノキという木もありました。
いす灰 イスノキの樹皮を燃やした灰
磁器をより白くする釉薬の原料
江戸時代ヨーロッパに輸出された有田焼は「白い黄金」と呼ばれ、鍋島藩の貴重な財源となりました。
そのため鍋島藩はこの黒髪山への立ち入りを禁じたそうです。
それは取られてはいけない、焼き物の技術が流出してはいけないという考えからでした。
結果的に黒髪山には人の手が入らない自然が残りました。
尾根は歩きやすいが結構細め
見返峠にくると尾根沿いなので歩きやすそうですが、幅があまりないのでちょっと怖いですね。
雌岩は断崖絶壁でちょっと怖いです。
その断崖にキレイなお花が咲いていました。セッコクというそうです。
しかし雌岩にたつ二人をドローンで見ると、その岩の大きさに驚きました。
最後は天童岩を鎖を使って登る・・・
白い陶石がごろごろあり、ロープを使ったりしながら、岩をよじ登るような感じです。
しかしそんな場所でも木はちゃんと生えているから自然ってすごいですね。
すると高さ30メートルの天童岩が現れました。上が見えないぐらい大きいです。
天童岩は流紋岩の巨大な一枚岩で黒髪山の山頂にはこの岩を回り込むようにして登ります。
鎖を伝って上へ上がっていきます。
坂田さんが緊張したと話していますが、落ちたら大変ですから、そうですよね。
結局天童岩を15分使って登り切りました。
山頂は本当に岩の上という感じで怖いです。
しかし絶景でした!
下山の後のお楽しみ:店名分からず、山のふもとあたりでしょうか、素敵なお店です。
地元、佐賀の日本酒に合わせたのは地鶏の山賊焼き、お皿は有田焼です。
お肉は柔らかいそうで、類さんは日本酒が気にいった様子です。
今回も大変な登山だったので、二人とも充実感が漂ってますね。
類さんの一句 新緑や 磁器の素肌を 渡渉せり 吉田類
にっぽん百低山 毎週水曜昼0時20分~ NHK総合
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