2024年4月6日(土)の「新プロジェクトX」の
「東京スカイツリー 天空の大工事 世界一の電波塔に挑む」を見ました。
以下、まとめと感想と少しネタバレです。
大人気だった「ブラタモリ」の後にどんな番組が来るのかなと思っていたら
プロジェクトXでした。
主題歌は中島みゆきさんの「新・地上の星」。
どんな感じかと思ったら吹き替えてくれたんですね。
中島さん72歳になるはずですがパワフルです、かっこよかったです。
東京スカイツリーがなぜ作られたのか
・東京タワーは333メートルの電波塔だったが、周りに200メートル級のビルが
立ち並び電波がさえぎられていた
・関東一円に電波を届けるには600メートル級の電波塔が必要だった
様々な会社が関わる工事
・建設予定地は狭く東京タワーより小さいスペースに造る必要があった
・法隆寺五重塔の心柱と同じ構造を採用する<構造担当・日建設計>
・三角の土台に上に伸びるにつれ円型になるデザイン<デザイン担当・日建建設>
・胴体はパーツに分けパズルのようにくみ上げる、電波塔部分のゲイン塔は
地上で組みまだ中が空洞の心柱を通じて上へ上げる、
最後に心柱にコンクリートを流し込む工事プランを計画<施工担当・大林組>
・工事の総合責任者である総合所長は大林組の鳥居氏
先がどうなるかは考えない 技術だけを考え抜く (工事プラン担当の田辺氏)
(功名心みたいなものを持っていると絶対に思い切ったことはできない)
金属加工はミリ単位の精度が必要
・安全上、頂上誤差は6センチ以内
・ひとつひとつのパーツの誤差はミリ単位
・鉄板加工は5社で担当
定年間際の大勝負<大阪特殊鋼管製造所徳島工場・プレス職人村野氏>
・普段は海に沈める鋼管を作っていた徳島の小さな工場
・プレス職人の村野氏は中古の機械が強度に耐えられないと加工に難色を示す
・村野氏は職を転々とし41歳で今の会社に就職、会社に恩があると仕事を引き受けた
・世話になった妻にスカイツリーが完成したら旅行で行こうと約束
・スカイツリーてっぺんのパーツは特に硬く、相棒のプレス機が悲鳴を上げる
硬かったで あれは 音がちごうたもん 機械の音が
悲鳴 悲鳴 初めて聞いた (村野氏)
・4200本の鋼管をひとりで巻き切った
残念ながら奥さんはくも膜下出血で60歳で亡くなってしまい、
村野氏はスカツリーを見に行くことを止めました。
仏壇から見える場所にスカイツリーのポスターを貼り二人で眺めています。
3社で3つの土台の鉄骨をくみ上げる
・鈴木組、宮地建設工業、松村組・西中建設の3社が担当
西中建設を率いるとび職人森川氏
・両親が離婚、金銭的問題があり中卒でとび職人に
・周囲の目は冷たかったが、体を鍛えノートをとって勉強した
工期を守るため動きに無駄がない
・現場でも現場のすぐそばに陣取り朝礼が終わったらすぐに仕事を始める
遅れを取った宮地建設工業
・西中建設の工事のスピードが早かった
カルチャーショックですね。スピード、何やっても早かった。
無駄がない、動きに。
とにかく早かった、本当に。 (宮地建設工業の半田氏)
・他社からは急かされ、現場は殺伐とし去ったとび職人もいた
隅田公園での花見が転機となる
・3社のとび職人で花見をしようということになり微妙な空気の中買い出しに出かける
・最初は3社別々の場所に陣取って飲んでいた
・酔いが回り、半田氏は意を決して他社に話しかけた
・お互い酔ってきていろんな話ができるようになった
一から勉強しなおそう (半田氏)
・翌日から半田氏はわからないことは恥を捨て森川氏に聞くようになった
・学んだことを持ち帰りチームで話し合うととびからもアイデアが出るように
東京タワーを超すと未知の世界が広がっていた
・風速10メートルを超える突風がひっきりなしに発生していた
・落雷で避難することもあった
・ボルト1本でも落とせばだれかの命がないことは明白だった
工事責任者・鳥居所長の想い
・2010年ごろから現場を空けることがあった
・末期の食道がんだったが周囲には完治したと話していた
・亡くなる2週間前にも現場を鼓舞していた
弱気なやつはいらねえ 思い切りやれ (鳥居氏)
・火葬場に向かう車窓から未完成のスカイツリーが見えた(享年61)
手術をして長期間休むという気持ちは全くなかったと思う(鳥居氏の妻)
・ゲイン塔が上がりだすと工事の方法をプランした大林組の田辺氏は祈るような
思いだった
この工事が無事終われば 自分の身はどうなってもいい (田辺氏)
鳥居氏の奥さんは鳥居氏の死後、江戸川の土手をウォーキングすることが
日課になりました。
夫の写真をスカイツリーに向けて見せています。
東日本大震災が襲う
・その日タワーは619メートルに達していた
・ゲイン塔は9割顔を出していて根本を留める固定装置を一部外していた
・午後2時46分東日本大震災が発生
・タワーが横に5メートル揺れた
これはもう倒れるなと思った スカイツリーが (半田氏)
・地震対策の心柱はまだ建設途中だった
・ゲイン塔を上げる工事を担当した半田氏たちは第二展望台(450メートル)まで
避難
・ゲイン塔の固定装置が一段外れたままだった
もう一発余震収まったらアップしたほうがいいよ
アップして495メートルの下段だけついて それで今日やめないと
何が何でもつけていかないと (半田氏)
・チームに意志を確認、もう一度作業するために20人が階段を上がっていった
・その1週間後に634メートルに到達した
634メートルに到達して
・達成感しかなかった(半田氏)
・見たことのない景色、やってて楽しかった(森川氏)
・約束守れましたよと鳥居氏の写真をてっぺんに掲げた(田辺氏)
★★★★★★★★★★★★★
スカイツリーができるまで本当にいろんな人が関わってできているんだなと
感じました。
完成した姿を見られなかった人がいるんだと思うと涙が出ました。
震災に耐え無事建ったスカイツリーがどれほどすごいものだったのか
よくわかりました。
新プロジェクトX 毎週土曜夜7時半~ NHK総合
見逃した方はU-NEXTでどうぞ。今なら31日間無料体験。