2024年2月7日(水)の「解体キングダム」の
「国宝・瑠璃光寺五重塔を解体修復せよ!」を見ました。
以下、その部分だけですが、まとめと感想と少しネタバレです。
今回の解体キングダムは『瑠璃光寺』と『青木ヶ原樹海ミズナラの巨木の解体』の
2本立てでした。
どちらも見たことがない現場で見どころ満載でしたが、今回は瑠璃光寺についての
感想です。
今回の出演者:田中道子
解体ファイル25 国宝瑠璃光寺五重塔
『国宝・瑠璃光寺五重塔を解体修復せよ』
瑠璃光寺五重塔
1442年建立(室町時代)
中国地方を治めた大内氏の25代当主大内義弘が戦で亡くなった際
供養塔として建てられた
建物の中には平安時代の作とされる阿弥陀如座像が収められている
今回で17回目の修理
・檜皮葺(ひのきの樹皮「檜皮」で屋根をふく日本独自の伝統技法)の屋根
・出雲大社、厳島神社の屋根にも用いられる技法
・耐用年数30年
・瑠璃光寺五重塔の屋根も前回から25年経っている
・一年五か月かけて新しい檜皮にふき替える
・油分を含む檜皮は時間が経つと板に固く張り付いてしまう
<難関ポイント>国宝の屋根を傷つけずに檜皮を取り外せ
・カッターで檜皮の下の板を傷つけないよう切る
(固くこびりついた檜皮は小さく切らないと取り外せない)
・下に板を引きバールで檜皮を掘り起こす
檜皮を取り外すのに2か月かかる
屋根をふき替えるのは檜皮葺師
・江戸時代から200年続く工房の11代目が担当
・前回の修復作業にも参加している(伝統を受け継ぐ)
檜皮の作り方
①樹齢80年以上の檜から手作業で皮を採取
②半年間乾燥させる
③専用の檜皮包丁を使って形を整える
④120枚重ね合わせて一束ができる(五本分の木)
→2500束必要
檜皮葺のふき方
①水に濡らした檜皮を並べ、上に重ねるごとに1.2センチずらす
②重ねるときは下の段から半分ずらして重ねる
(規則的に並べることで美しいそりが生まれる)
③竹くぎで打ちとめる
(口に含み一本一本取り出しながら専用の金づちで打つ)
2026年3月修復完了予定
★★★★★★★★★★★★
檜皮葺という言葉を初めて聞きましたが、気の遠くなるような
細かい作業の連続にただただ驚きました。
このような素晴らしい技法が現代にも受け継がれていることが奇跡だと思いました。
きれいになった瑠璃光寺を見てみたいです。
解体キングダム 毎週水曜夜7時57分~ NHK総合
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