2022年3月22日（水）の「シャーロック・ホームズの冒険」は「高名の依頼人」でした。
以下ネタバレです・・・
最初のシーンが何気に一番面白かったのですが、トルコ風呂にホームズとワトソンが二人でいるところから始まりました。
トルコ風呂って要はサウナみたいな感じでしょうか。
日本ではかつて違う意味でも使われていたので、厳密にいえば「ハンマーム」という言葉が適切なようです。
ホームズとワトソンはタオルを巻いてリラックスしながら、次の事件について語っています。
ホームズはあまり乗り気ではないようです。
実際会ってみると、依頼人は匿名でお願いしたいということで、使者はあくまでその依頼人の代理として来ているという話でした。
ホームズはそういう秘密が気に入らないし、しかも悪い男に引っかかった令嬢の目を覚まさせてほしいという依頼内容にも乗り気ではない様子でした。
しかし相手がグルーナー男爵と聞いてやる気になったようです。
依頼人の身元は調べないということで合意します。
事件、でもありませんが、図式は簡単でこの悪名高いグルーナー男爵はかつて妻を殺した男でした。
貴族の出ではなく、色んな手段を使って身分と金を手に入れて、今は女と食器が趣味とという男でした。
ホームズは彼と対峙しますが、グルーナー男爵は余裕しゃくしゃくです。
その男が次に狙った相手がさる高貴な出の令嬢で、グルーナー男爵はその令嬢に過去を美しい感じに直して告白し、さらに結婚を阻もうという男たちもたくさん登場するだろうけれど、その時の対処法についてもレクチャーしているとにやにやして話します。
しかもフランスで自身につきまとった男はその後暴漢に襲われて表舞台に出れなくなったと、やんわりとホームズに警告します。
ホームズは立ち去り際に葉巻の吸い方を忠告して立ち去ります。
グルーナー男爵はなんともいえない顔をしていました。
ホームズはグルーナーの弱みを捜すためにある男に声をかけると、かつて彼の情婦だったという女を連れてきます。
怒りに燃える女はその令嬢に直接会ってもいいと息まきます。
しかし令嬢の態度は高貴ながら、とても感じがいいとはいえず、女は自身のやけどの跡を見せます、男にやられたんだと。
しかし令嬢は動揺するものの、信じようとしません。
女はホームズにグルーナーは女をコレクションする秘密がある、それは鍵のついた手帳に記されていると教えます。
しかしその後ホームズも襲われてしまいます、ひどいけがを負いますが、生死をさまようほどではありません。
しかし新聞には派手に書かせます。
それを読んだグルーナー男爵はほくそ笑みます、そして高貴な令嬢は同情する気持ちにはなれないと答えます。
しかしグルーナーがしばらくアメリカに立つという話には令嬢は乗り気ではありません。
どうやらほとぼりが冷めるまで、少し身を隠そうという魂胆のようでした。
それを知るとホームズはワトソンに「今から24時間以内に陶器の猛勉強をしてくれ」と頼みます。
ホームズは使者に頼んで、高価な陶器を貸してもらいます。
それを餌に、ホームズはワトソンを陶器の収集家として送り込みますが、実は情婦だった女もワトソンの馬車の後ろにこっそり乗って、一緒に屋敷までついていきます。ワトソンはうまく演じていましたが、グルーナーはどこからかワトソンの身元を知っており、銃を突きつけます。
しかしそこにホームズが入ってきます。
するとグルーナーは賊が入ったと警察には説明すると言って、ホームズを撃とうとします。
そこに女が現れて、グルーナーに硫酸を浴びせます。
女は立ち去り、グルーナーは顔に硫酸をかけられてのたうち回ります。
その隙にホームズは男の秘密のコレクションである鍵のついた手帳を盗みます。
ホームズは急いで使者を呼んで、その鍵のついた手帳を渡します。
顔がただれたグルーナーを高貴な令嬢は今までのように愛するだろう、この手帳を見せればきっと目が覚めるだろうといいます。
高貴な令嬢はかつてその手帳を見たことがありました、男はいつか一緒に見ましょうと話していた手帳でした。
令嬢は本人の直筆の文章を見たようです。
そして最後のページに自分の写真が貼られているのを見ました。
ここがラストシーンでしたが、その後婚約は破棄になったそうです。
自分もそのコレクションの一部にされていたという事実でもって、初めて男の正体を知ったということでしょう。
ちなみに使者が乗ってきた馬車を見てワトソンが顔色を変えていました。
ホームズに依頼人の正体を報告しようとしますが、ホームズは依頼人についてはこのままでいいんだと言います。
なんだか察している様子でした。
気になったので、調べたところあれは国王だったんじゃないかということでした。
馬車に描かれた紋章が、まさしく王室の紋章ではないかということでした。
そうなんですね、そしたらその結婚は阻止したいでしょうね。
しかしあのグルーナー男爵、亡くなった訳ではないので、その高貴な令嬢は諦めても他の女性をまた狙うんじゃないでしょうか。
ホームズが硫酸でやけどを負わされた女をとても気の毒そうに接していたのも印象的でした。
ホームズは女性にそんなにやさしい訳ではありませんが、全うな女性には身分関係なく優しいですよね。
今回はいつもと全く違うストーリーでしたが、これはこれで面白かったです。
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