シャーロック・ホームズの冒険 瀕死の探偵

シャーロック・ホームズの冒険 瀕死の探偵 テレビ

2022年4月27日(水)の「シャーロック・ホームズの冒険」は(37)「瀕死の探偵」でした。
以下感想とネタバレです。

寝室で寝ている女性の顔をチラチラと見ながら、男はテーブルに真珠のネックレスを静かに落とすように置きました。
すると足早に屋敷を馬に乗って出ていきました。
アデレード・サベッジ夫人が屋敷で夫のビクターの姿を探していると、椅子に座っていた男が挨拶をしました。
アデレードはその男に対し腹立たしい様子を隠そうとせず、ビクターの行方を聞きます。
男性はアデレードを相手にする風でもありませんが、退散することにしたようで屋敷を出ていきました。
ワトソンが10日ぶりにホームズの家へ顔を出しました。
部屋に入るなり、ワトソンは顔をしかめます。
部屋は実験中なのか色んな布が垂れ下がっていて、たくさんのビーカーが出ています。
「新しいネクタイの感想を聞かないでくれよ」
図星を指されたワトソンでしたが、ホームズは窓の外を見ながら依頼だろうかと話します。
窓の外ではさきほどの女性がうろうろとホームズの家の方向を見ていました。
ビクターは薄暗い場所で酒を煽っています。
ビクター・サベッジさん?ジョン・ゲットグレーブです」
ゲットグレーブはビクターにお金を求めるとビクターは財布を出してお金を支払いました。
するとゲットグレーブはビクターの財布のお金を危ないからと全部出して借用書を渡しました。
これから行くところは名前なんて関係ないと笑います。

ホームズは急いで部屋を片付けています。
とうとう入口で迷っていた夫人が訪ねてきました。
パイプを加えてポーズをとります。

ビクターはゲットグレーブに連れられてなにやら騒がしい喧噪の世界にやってきました。
ゲットグレーブがあるドアをノックすると中からアジア人が出てきました。

ホームズの自宅ではサベッジ夫人が言いにくそうに切り出しました。
夫はオックスフォード・ロンバート銀行の重役をしていると切り出しました。
銀行の筆頭株主のコリアン家は夫の母方の実家だと言います。
夫は詩人になりたいと、アヘンは感覚を研ぎ澄ませると信じるようになったと話すとホームズは立ち上がって話を切り上げようとしました。
すると夫人はビクターのいとこのカルヴァートン・スミスの名前を出します。
ホームズは興味を持った顔をしてサベッジ夫人を見ました。

アヘン窟でビクターは朦朧とて倒れこんでいます。
そこにフードの男が近づきます。


ホームズとワトソンは正装して荷物を持ち家を出ます。
カルヴァートン・スミスはある重要な発見をしたが、自費出版で論文を発表せざるを得なかった、理由は彼がアマチュアだったからだと呟きます。
サベッジ家で招待された面々が到着していました。
サベッジ夫人がホームズを呼んだことをビクターに伝えると興味津々です。
今度はカルヴァートン・スミスを見かけると夫人の顔が曇ります。
カルヴァートン・スミスがホームズに挨拶をします。
自分は平凡だというカルヴァートンにホームズは
あなたのスマトラ・リバー熱の病理研究、あれは最高のものでしたよ」というとカルヴァートンは嬉しそうに笑いました。
食事の間、ある一人の大佐がとにかく一人で色んなことをしゃべっている状態ですが、ビクターが汗をかいて具合を悪そうにしています。
アデレードは心配そうにビクターを見やると、彼は笑顔でワインを口に運びました。
食事が終わって男性陣はコイン投げという余興をすることになりました。
ビクターが見本を見せることになりました。
少し走って絨毯の上を滑ります。
一方女性陣はお茶を飲みながら談笑していました。
アデレードが女性たちとお開きにすると、アデレードの娘が声をかけました。
パパはどうしちゃったの?冷たくて震えていたわ。死んだ人みたいに
アデレードは娘をあやしました。
ホールではまだ余興が続いていましたが、ビクターは汗をかき息苦しそうでした。
アデレードは心配そうに見ていると、ビクターが絨毯の上を滑りました。
すると倒れこんでしまい、使用人やゲストが彼を担いで馬車に乗せ屋敷を出ていきました。
病院に運ばれますが、彼は目を閉じたままぶるぶると震えていました。
ビクターは亡くなりました。
病院でカルヴァートンは病理解剖をしたようで、手を拭いています。
ホームズはカルヴァートンに死因を尋ねると、スマトラ・リバー熱で亡くなったと答えます。
カルヴァートンはホームズにビクターがアヘン窟に行っていたことを話します。
アデレードの元へ弁護士がやってきました。
ビクターの全財産はカルヴァートン・スミスのものになるということを話しにきました。
先代のサー・バーナードの遺言で、ビクターの最年長のいとこであるカルヴァートン・スミスのものになるという遺言でした。
ビクターは助言を聞かず遺言書の書き換えをすることはなく、弁護士はカルヴァートン・スミスが連絡をよこしてきたことから、家に入るつもりだろうと、アデレードは実家に頼ればいいと考えているようだと話しました。
ホームズは家に情報を集めてくれる少年たちを招き入れてなにやら指示を出すと、ペンローズ・フィッシャー教授を訪ねました。
ビクターの死因について検証するためでした。
ホームズはフィッシャーにカルヴァートンについて尋ねました。
フィッシャー曰く彼は優秀だが、欠点があるとすればいかなる批判も受け付けない点だといいます。
ホームズの家の前では少年がゲットグレーブを連れて待っていました。
ビクターとは新聞広告で知り合ったと言います。
ドッグの作法に詳しい者を求む 匿名紳士より
これは芥子の家に顔が効くってことですよと笑いました。
広告を出した人物を訪ねると自分にライトを当てていたから見えなかったといいます。
会ったのは14日だと答えました。
そこにワトソンがやってきたので、話はお開きになりました。
ホームズは玄関まで送りながら、謝礼を渡します。
そしてそのローザンハイツの辺りを歩いてみたいとゲットグレーブに言うと二つ返事で答えました。
ワトソンはビクターの財産はすべてカルヴァートン・スミスが相続することを話します。
ワトソンはアデレードの不幸に怒っていますが、ホームズは冷静に受け止めていました。
アデレードは2人の子供を連れて屋敷を出ていくことになりました。
ホームズはワトソンと二人でゲットグレーブが広告主に会ったという貸し事務所を訪ねますが、カルヴァートンを怪しむも証拠がありませんでした。
二人はそのままビクターの屋敷に向かうと警察官が来ていました。
ビクターの屋敷の前ではアデレードが立ち去るよう警察官から言われていました。
アデレードは泣きながらカルヴァートンの行ったことを訴えます。
ワトソンはそんなアデレードを励まします。
ホームズはステッキを振り回すと大声を出しました。
スミス!
ホームズはビクターが自分の専門である病気で亡くなり、莫大な遺産を相続したことを話します。
偶然とは当然信じられぬ事実だ!
これだけははっきり言っておこう。
君にはすでに閉ざされている医学会のドアにはさらに重い影がかけられ君は入るすべも無くなるのだ!

ステッキをカルヴァートンに向かって振りかざします。
それが僕の任務だ。
そういうとステッキを肩にホームズは帰って行きました。
カルヴァートンの顔色が変わりました。
ハドスン夫人が手紙と小包を持ってきました。
小包の中身はローデシアたばこでカーライルから送られたようです。

ワトソンがアデレードに睡眠薬の処方を渡していると、ハドソン夫人が駆け付けてきました。
ハドスン夫人はこの3日間、ホームズは何も口にしていないし、ローザンハイツで移ったと言っていると話すとワトソンの顔色が変わりました。
ホームズは長椅子に横たわってぐったりしていました。
ホームズはローザンハイツで病気が蔓延していたと話し、自分が間違っていたと言います。
入院しようというワトソンにカルヴァートン・スミスを呼んでくれとホームズは言います。
彼だけが命の綱だ
ホームズの言葉にワトソンは彼のためなら憎きカルヴァートン・スミスを呼んでくる決意をします。
するとホームズは一足先に戻ってきてくれ、一緒には帰って来るなと言います。
ワトソンがカルヴァートンの家に行くと、研究時間は面会できないと言われてしまいます。
カルヴァートンは公で自分を非難したホームズのもとへ行くつもりはないといいますが、ワトソンは一生懸命頼みます。
すると行くという返事をもらい、往診があるから先に行きますとその場を立ち去りました。
ホームズの元に戻ると彼はどこかに消えてほしいと言います。
押し問答をしているうちに玄関が開く音が聞こえて
ホームズが「隠れろ!」と言われたワトソンは反射的にカーテンの奥に身を隠しました。
ハドスン夫人が泣くながらカルヴァートンを中に案内しました。
ホームズはカルヴァートンに今までの非礼を謝罪するも受け入れません。
ビクターの件は自信がなかったのだと話すホームズにビクターの死因を話してもホームズが証言することはないし、もう間もなく死ぬから教えてやろうといいます。
アヘンで朦朧としていたとき、菌をもった蚊をとまらせた
と話しました。
「だがお前はどうして感染したと思う?」
するとホームズは苦しそうに胸を押さえます。
屈強な男でも最後には泣き叫ぶものだと涼しい顔です。
そして郵便で届いたタバコの箱に鋲が二つ飛び出ていたことを話すと、ホームズはショックを受けたようでした。
バカなやつ。おれに口出しなどするからこうなるんだ
箱はどこかと聞くカルヴァートンにホームズは
「明かりをつけろ」と言います。
視界が暗くなってきたなとカルヴァートンが明かりに手を伸ばしました。
するとタバコの箱を見つけ
ああこれだ、最後の証拠の品だ」と箱を手に取りました。
するとホームズがタバコを所望します。
カルヴァートンがタバコのふたを開けると、マッチの音がします。
振り返るとホームズがタバコに火をつけていました。
「モートン警部!」するとドアが開いてモートン警部が入ってきました。
ガス灯を明るくして、スミス、君は警部に合図を送ったのさ
証拠がないと言うカルヴァートンに、今度はワトソンを呼んでカルヴァートンが持っている箱を取り上げろをいいます。
「畜生!」というと箱の中を出して指を入れようとしますが、ワトソンにその手を掴まれました。

ハドスン夫人がスープをよそってホームズの前に置きました。
ホームズは水を飲んで満足そうです。
ワトソンは箱の中身を見てホームズに質問すると、油は額に塗って、ベラドンナは目にさしたと答えました。
ワトソンとハドスン夫人を騙さないとカルヴァートンを騙すことはできないと話すとハドスン夫人は怒って出て行ってしまいました。

アデレードは庭で子ども達の遊ぶ姿を見ていました。
ワトソンとホームズもいます。
アデレードの娘がワトソンにお家を取り戻してくれてありがとうとお礼をいいます。
するとホームズさんのおかげなんですよと、娘を促します。
娘は緊張した様子で手を伸ばすと
「心からお礼を申し上げます」と言いました。
「お役に立てて光栄です」とホームズは手袋を取って返事をすると一瞬ニッと笑いました。
娘も真似をすると、笑顔になりました。
子どもたちは犬を追いかけて走っていくと、アデレードはワトソンにお茶を薦めました。

瀕死の探偵がホームズだったとは、そういわれればそうですが、瀕死ってそういうことだったんですね。
今回は自らお芝居をして犯人に自白させるというパターンでした。
それしか証拠がなかったということでしょうね。
カルヴァートンはあの挑発行為がなかったら、絶対口を割ることはなさそうだったので、そう考えると全部必要なことだったんでしょうね。
ちなみにホームズが病気に見せかけるために使ったベラドンナという薬はイタリア語で「美しい女性」という意味で、瞳の瞳孔を拡大させるための散瞳剤として女性が魅力的に見せるために利用されていたことがあるそうですが、ベラドンナには毒が含まれているので極めて危険な行為であるといえます。
瞳孔を拡大させるとは要するに黒目部分が大きくなることです、確かに黒目が大きいと目の印象が強くなりますよね。
これはサー・アーサー・コナン・ドイルが医者だったからこそのエピソードですね。
もっと言えば今回の毒物のトリックについて、恩師のベル博士からの手紙でのアイデアを使ったとされますが、毒についてはコブラの毒説やペスト菌説、熱帯地方の病原菌か何かである説など様々あります。
医者であるが所以のアイデアとリアリティならではでした。

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