ブラタモリ 高千穂

ブラタモリ 高千穂 テレビ

2023年1月21日(土)の「ブラタモリ」は「高千穂~神話の里・高千穂はどうできた?~」でした。
以下、まとめと感想と少しネタバレです。


タモリさんも野口さんも高千穂は初めてだそうです。
早速深呼吸してリフレッシュをしていました。
古事記の中で高千穂は神々が降り立った天孫降臨の地とされている場所です。
この神話の里はどのようにしてできたのか解き明かします。

今日のタモテバコ:神話の里・高千穂はどうできた?

今回の案内人
・宮崎県総合博物館 副館長 赤崎広志さん(宮崎の回に続き2回目の出演)
・高千穂町文化財保存調査委員 田尻隆介さん
・宮崎大学農学部 准教授 竹下伸一さん

この日のルート
天安河原あまのやすかわら
➁高千穂峡
➂真名井の滝の上にある広場
④高千穂三橋
浅ヶ部あさかべ集落
⑥高千穂の上流

天安河原あまのやすかわらにまつわる神話
太陽の神アマテラスオオミカミは弟のスサノオノミコトが大暴れするので心を痛めて岩の中に閉じこもってしまった。
すると世界は真っ暗になった。
神々はどうしたらでてきてくれるのか話し合う。(天安河原)
その結果楽し気に踊って誘い出すことにした。(神楽の起源とされる)
するとアマテラスオオミカミが出てきて、世界に再び光が戻った。

神秘的な絶景・高千穂峡はどうできた?
・高千穂峡は柱状節理(火砕流や溶岩がゆっくり冷えた時にできる柱状のひび割れ)の上にエンタブラチュア(不規則なひび割れ)があります。
・近くの阿蘇山の火砕流が流れ込んでいる(計4回噴火)
  Aso-1 約27万年前
  Aso-2 約14万年前
  Aso-3 約12万年前
  Aso-4 約9万年前
阿蘇山の火砕流が高千穂の絶景に大きく影響しているのです。
①柱状節理とエンタブラチュアはどうできた?
・Aso-3の噴火で谷いっぱいに火砕流が流れ込むと縦方向は真ん中が沈み込むように収縮し、横方向は均一に割れる
・空気や地表に触れている部分が冷たいので上と下から柱状節理ができ、真ん中に温かい部分が残る
・高温の状態になった真ん中部分はひび割れの方向が定まらず不規則になる(エンタブラチュア)
・上の部分の柱状節理は雨風で削られてしまってエンタブラチュアが一番上になった

➁真名井のはどうできた?
真名井の滝の水源、玉垂の滝(神様が初めて持ち込んだ水が湧きだしたものだと言われる)から水が湧き出ています。
・Aso-3の上にAso-4の火砕流が流れ込んだとき、地表やAso-3の岩盤に触れた部分は急激に冷えたため柱状節理ができなかった
・Aso-4でゆっくり冷えてできた柱状節理の割れ目を伝って落ちてきた水が行き場を失い岩盤から噴き出した
→柱状節理やエンタブラチュア、真名井の滝ができたのは阿蘇山のおかげ

高千穂の名が広まったきっかけとは?
昭和の初めまで高千穂の名はほとんど知られていませんでした。
高千穂峡にかかる橋ができると口コミで人気になりました。
新聞の観光地百選の渓谷の部で第3位を獲得し、一躍人気観光地になりました。
(町民がハガキで高千穂峡に投票、足りないとアルバイトを雇って投票した)
→神秘的な景色を楽しめる人気観光地となる

高千穂の人の祈りの文化
高千穂の名の由来(高『尊敬』千『霊力』穂『稲穂』)は、古くから稲穂の霊力に満ちた土地として知られていました。
しかし高千穂を流れる渓谷は深く、その水を持ってくることはできませんでした。
人々は沢の水を使って生活をしており水がある場所には水神様を祀って祈りました。
江戸時代にはこのエリアに554社の神社があったほど、生活が厳しい人々は神にすがりました。
天保の大飢饉(江戸時代後期、洪水や冷害によって全国で30万人もの餓死者を出したと言われる)で高千穂も影響をうける中、浅ヶ部集落に寄付が集まります。
その寄付で有志5人が四国八十八か所のお遍路巡りをし、その土を持って帰り、土を埋めたうえに祠を建て、高千穂版お遍路を作り霊場めぐりができるよう札所を再現しました。
→高千穂の人は貧しさを乗り越えるため神様仏様に祈った

高千穂で稲作を実現する方法とは?
上流の滝から水路を引き水を引く日向用水は農民や石工など1万人以上が参加し3年かけ全長10キロの水路が完成。
山や谷が深いので迂回する方法で谷を回るような長い水路を掘った。
この水路のおかげで高千穂では稲作が盛んになった。
高千穂中に張り巡らされた水路は総延長192キロにも及ぶ。
<火砕流と水路の関係>
・水路は火砕流のフチに作られている
・フチの内側に水路がある
・火砕流で平らだった場所が冷えてたわんでいく、そのカーブに沿って棚田ができる

→高千穂は名前にふさわしくないお米の取れない土地だったが、人々の努力で名実共に神話の里・高千穂となった

★★★★★★★★
高千穂の人々は貧しい生活をなんとかしようと懸命に水路を掘り、その結果美しい棚田のある豊かな土地になったという話にとても感動しました。
タモリさんも美しい田園風景に感心しているようでした。
高千穂峡は神秘的で目を見張りますが、美しい棚田は人々の努力の結晶だと思うと頭が下がる思いがしました。

今回のタモリさんの衣装
深グリーンのダッフルコート
明るい黄色のニット
明るいブルーのチェックのシャツ
ベージュのチノパン
濃いブルーの靴
濃いブルーの手袋

この日のランチ:ご飯にお汁にコロッケ?のような大きなお皿がありました。

ブラタモリ 毎週土曜夜7時30分~ NHK総合

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