2023年5月18日(木)の「サラメシ」の「あの人が愛した昼メシ」を見ました。
以下、まとめと感想と少しネタバレです。
「あの人が愛した昼メシ」はアントニオ猪木(1943~2022年)さんでした。
東京、麻布十番。創業35年の焼肉店。
事務所スタッフと初めて訪れたのは15年ほど前のこと。
店内中央のテーブルが指定席。
「来店というより登場という感じで、先頭切って入っていらっしゃったんですよ。
今でも忘れられない。花道のようで、まるでここが。
ブルーのきれいなスーツと赤いネクタイと赤いマフラーを巻いて。
入ってきていきなり『タレは一緒か?』
私の顔を見ずに真っすぐ前を向いて」
実は彼、かつてこの近くにあった2号店の常連だった。
閉店となってしまったため、この1号店へ。
何より気に入っていたのはタレ。
しょうゆをベースに、リンゴ、玉ねぎ、にんにくなど、作り置きはせず、素材のフレッシュさを活かした秘伝の味。
決まってオーダーしたのは特選和牛の骨付きカルビ。
もみタレにはコショウや白ゴマを加え、さらに風味よく。
サイドメニューには必ずサラダ菜に特製塩だれを絡めたムンチサラダ。
取り分けず一人で食べたいからと、いつも2人前を冷麺用の器にどっさりと。
仕事仲間との会合でも、家族と訪れた時も、オーダーするのはいつもこのメニュー。
好物の骨付きカルビが焼きあがるまで、氷水を飲みながら山盛りのサラダを平らげる。
そしてあのタレに唐辛子を山盛り2杯。
特に彼が好きだったというのが、骨の周りの肉。
少し焦げがつくまでカリッと焼き、タレをたっぷりとまぶしてかぶりついた。
「少し元気になられたんですよとは聞いていたんですけど、
ある日突然(事務所の方から)電話があって、
猪木さんが起きたら急にうちの豚足とチャプチェを食べたいって言ったというから。
すごくうれしくて、食べられるようになったんだと思って
小さなお弁当箱にちょっとずつ、いっぱいは食べられないだろうから。
取りに来られた方に次はお店で会いましょうと伝えてください!って
やっぱり会いたかった、もう一回会いたかったので。
召し上がっていただけたと思うんですけども・・・」
(スマホに撮ったお弁当の画像を見ながら)
38年間に及ぶ現役生活で、リングに立った回数4820。
その生涯はまさに燃える闘魂。
これが、プロレスラーアントニオ猪木が愛した昼ごはん。ご馳走様でした。
★★★★★★★★★★
店のオーナーさんの「もう一回会いたかった」の言葉にじんときました。
いつも来てくれていた猪木さんが元気に食べる姿を見ていただけに、会いたかったでしょうね。
花道のようだった、流石です、かっこいいですね。
サラメシ 毎週木曜夜7時30分~ NHK総合
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