新プロジェクトX プノンペン 北九州市水道局の奮闘

新プロジェクトX プノンペン 北九州市水道局の奮闘 テレビ

2024年10月5日(土)の新プロジェクトX
プノンペンの奇跡~希望の水道 国境を超えた絆~でした。
以下、まとめと感想と少しネタバレです。

1970年代から20年以上内線が続いたカンボジア
水道網を復旧しようにも技術者たちは虐殺されていた。
そんな中立ち上がったのが、北九州の水道局員たちだった。

環境汚染と戦ってきた北九州市
・1980年代から北九州市水道局は強烈な結束力で『水道一家』の異名をとっていた
・給水にトラブルがあれば夜中でも総出で対応した
・7年前に内戦が終結したばかりの
カンボジアを支援するJICAは
日本の水道技術者の派遣を要請
していた
・かつての北九州市は工業地帯からの排水による環境汚染が深刻だった
・環境汚染と戦ってきた北九州市の水道局は人を派遣することになった
(一人)

北九州市水道局久保田さん
・異動願いを10年出すが叶わず自分には水道しかないと腹をくくっていた
・カンボジア行きを驚いたものの、環境汚染と戦ってきた上司の気持ちに

押され行くことに

プノンペン水道公社総裁の言葉に気持ちが変わる
・1999年当時、首都プノンペンの人口は100万人
・久保田さんが滞在したホテルの水はお茶の出がらしのような色がついていた
・フランス、JICAの協力で水道のインフラを引く工事は進んでいた
・北九州水道局は技術者の育成を担当した
・プノンペン水道公社での久保田さんの任期は半年
『庶民は清潔な水は高額で買えず汚れた川の水を汲んでいる、

水汲みは子供や女性が担っているが、水道水がきれいになれば
水汲み労働から解放される、子供たちはこの国の未来を担う』
水道公社の総裁に言われた

適当なことをやればいいのかなという やっつけ的な気持ちからですね
何かせねばと 彼(エク・ソンチャンさん)の思いに1歩でも2歩でも

近づくような行動を起こさねばと      北九州市水道局員 久保田さん

プノンペン水道公社総裁 エク・ソンチャンさん
・元高校の物理教師
・ポル・ポト政権下家族全員虐殺され、身分を隠して生き延びた
・内戦終結後、祖国復興のため官僚になった
・水道公社にはびこる汚職を断つべく信頼できる部下と共に奮闘していた

水道の管理のイロハから教える
・水道管に棒を当て漏水の場所を探る技術を伝える

怖いと思うぐらい熱心さはありますよね 
昔、漫画で『巨人の星』というのがありましたけども
目の中が燃えているわけですよ『覚えたい わかるようになりたい』
                     北九州市水道局員 久保田さん

プノンペンの水道の問題水道水の半分近くが漏水で失われる
・全長400キロ以上あるためひとつひとつ探すのは時間がかかりすぎる
→久保田さんは帰国し、上司に直訴北九州市と同じシステムを導入したい

北九州市の水道システム<テレメーター>
・町の各所にテレメーターを設置
・水道管にどれぐらいの水が流れているか監視するシステム
・各所で水量を把握することで漏水場所を絞り込むことができる

→プノンペンの水道網を把握するには手間も予算もかかる
→エク・ソンチャンさんが来日し北九州市のテレメーターシステムを学びにきた

北九州市の決断
中古のテレメーター42機をプノンペンに提供
・設置と指導のため北九州市水道局から交代で人を出す

・テレメーターが猛暑や豪雨に耐えられるよう身近な資材での修理の仕方も教えた

不穏な出来事で水道支援プロジェクトの危機
・隣国タイとの領土問題がヒートアップし、タイ大使館が焼き討ちにあった
・当時赴任していた北九州市水道局の菊地さんは危険を感じ、ホテルに戻ったが

そのホテルはタイ資本だった
・暴徒が警備員を射殺し、一部屋一部屋押し入ってきた
・菊池さんはバスタブに身を隠し危害は加えられなかったが部屋は火をつけられた
・なんとかはだしで逃げ出し日本大使館に駆け込んだ
・菊地さんは帰国した

テレメーターはもう少しで完成します もう一度行かせてください
今まで築いてきたプノンペンとの絆をですね 全部台無しにする
それだけはしたくない 
            北九州市水道局 菊地さん

・2004年に無事テレメーターの設置が完了した

プノンペンの水道の問題②盗水
・テレメーターで漏水箇所をチェックすると新しく設置した水道管から

漏水していることが発覚
・新しい水道管が勝手に切断され違法に分岐して水が抜き取られていた
・水道料金を払わずに水が使えると市民の間に手口が広がりはじめていた
→警察に通報するしかないが、内戦後銃を持ったままの市民がいて

逆恨みされ殺される危険がある

日本人は現場に行くな 命を張るのは私たちの仕事だ 
カンボジアでは「自分が頑張って初めて神様が助けてくれる」という

ことわざがあります
私たちは100%他人に依存してはいけません 

                      水道公社総裁 エク・ソンチャンさん

・カンボジアの職員は盗水の摘発に総力をあげた
・犯人から脅迫されても決してひかなかった
夜中に消火栓からタンクローリーへ水を抜き取る盗水も摘発した

プノンペンの水道の問題水質改善
・水質の研究に優れる横浜市水道局の専門家の協力を得た
・水源の微生物や有害物質の種類を調べた
・分析結果をもとにどんな薬剤をどれぐらい入れるのか水質改善の方法を確立した
・2004年日本の水質基準50項目をすべてクリアした
→流しそうめんでみんなで喜んだ


プノンペンの現在地
・プノンペンの人口は200万を超えた
・市内の給水普及率95%
・今ではカンボジア全土で水道技術者が育っている
・日本の習慣である『朝礼』を取り入れている

・エク・ソンチャンさんは功績が称えられアジア版ノーベル賞といわれる
ラモン・マグサイサイ賞』を受賞した

北九州市の活動は続く
・ベトナム、エチオピアなど劣悪な水環境に苦しむ人々に水道技術を伝えている


★★★★★★★★★★★★★★
プノンペンの水道事業に一自治体がこれほど深く関わっていたことを知り驚きました。
この功績もっと日本で知られてもいいんじゃないでしょうか。
プノンペンで水道事業が機能してあと少しで市内で100%の給水普及率に

なりますね。
きちんと技術を継承して育っている証で、それは北九州市水道局の皆さんにとって

何よりうれしいことだと思いました。

新プロジェクトX 毎週土曜夜7時半~ NHK総合

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