2022年4月20日(水)の「調教師 藤澤和雄 最後の400日」を見ました。
今年の3月15日に放送したものの再放送だそうです。
以下、感想とネタバレです。
調教師の藤澤和雄のラストイヤーのドキュメントです。
JRAは70歳で定年だそうです。
JRAで現役最多の1570勝を挙げた伝説の調教師であり、日本の競馬界に革命を起こした人物です。
なにが革新的だったかというとその調教方法です。
藤澤調教師は日本中央競馬界に入る前に、イギリスのニューマーケットで馬の調教について修行をしてきました。
そこで知った調教法を日本にも取り入れたそうです。
そんな藤澤調教師も70歳となり定年を迎えます。
名馬グランアレグリアと共に、最後の大勝負に挑みました。
この藤澤調教師はいつも優しい笑顔でとても謙虚な方です。
馬に決して負担をかけない「馬なり調教」を導入しましたが、その原点はイギリスでの修業時代にあるそうです。
「幸せな人間が幸せな馬をつくる」という言葉です。
馬はしゃべれないから、一生懸命聞くようにする、でも分からないけどねという言葉は深いなあと思いました。
そんな藤澤さんを慕ってか、厩舎にはたくさんの人がいました。
なんだか多いように感じました。
もちろん他を知っている訳ではありませんが、なんとなく映る人の数が多いなと思いました。
馬ありきの調教なので、馬が調子が悪そうだと決して無理はさせません。
馬に対する態度も我が子のような優しさが感じられて、特に顔を撫でるときに優しさを感じます。
確かにこういう調教師さんってあんまり見ないかも。
馬のことを考えるって実は難しいことなんですが、それをやってのけたというところにこの人の凄さがありますね。
名馬グランアレグリアには2021年は様々な困難が降りかかって、藤澤調教師目線でみると、これは大変だと思いました。
特に連覇を狙った安田記念で2着に終わり、満を持して挑んた天皇賞でも逃げきれず3着になったときは、もう勝てないのかなと思ってしまいました。
その敗戦の弁も藤澤さんらしかったです。
「脚が痛かったのを覚えているんじゃないか、馬が。」
グランアレグリアは安田記念の後、喉頭蓋エントラップメントを発症して手術をして、また爪が割れてしまうトラブルで何日か走らず、見守っていた時期がありました。
藤澤さんは大丈夫だと判断してから追い切りの練習をしていたし、十分に爪に考慮していたと思います。
それでも勝てない、馬の体もできてたし、という話を聞いたときには寂しくなりました。
でも最後のマイルチャンピオンシップで見事優勝して有終の美を飾ったときは感動しました。
マイルチャンピオンシップを走る直前になってこのレースで引退を発表したのは残念ですが、最後に優勝できたのは本当によかったです。
そして2歳馬の調教で暴れ馬だった馬も新馬戦で勝ったのでよかったです。
このような人が後に続いてほしいと思いました。
調教師 藤澤和雄 最後の400日 NHK
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