2024年6月8日(土)の「新プロジェクトX」は
「技術よ 小さな命を救え~町工場 夢の心臓・血管パッチ開発~」を見ました。
以下、まとめと感想と少しネタバレです。
心臓病の子どもは何度も手術しなければならないことが多い。
原因のひとつが心臓の穴をふさぐパッチが伸びないため、
成長につれ交換する必要があった。
新たに開発された去年承認が降りたばかりの心臓・血管修復パッチが
成長とともに伸びる魔法のパッチになるのではと期待されている。
生み出したのは医師、町工場、大手繊維メーカーのチームだった。
ひとりの医師がパッチ開発を決意
<2011年>
・心臓外科医としてパッチ交換で何度も手術していた
・交換しなくてもいいパッチ開発に協力してくれるメーカーを探すが見つからず
・福井の町工場が技術力を生かし医療分野へ挑戦していると知り声をかける
⇒福井経編興業が協力することに
<2013年8月の会議>
・縦横2倍に伸びる生地を作ってほしい(根本医師)
・福井経編としては不可能に近いという感覚
心臓治療機器の現状
・心臓などを治療する機器は約7割が海外製
・リスクが高く時間がかかる開発に大手企業もほとんど手を出していなかった
<キーマン①>大阪医科薬科大学病院 小児心臓血管外科 根本医師
・パッチの交換で何度も手術を行っていた
・自身の次男は幼いころに失明、腎臓がんに侵され9度の手術、8歳で亡くなった
・亡くなった息子に誇れることをしようと伸びるパッチの開発を決意した
<キーマン②>福井経編興業 社長 高木さん(当時は専務)
・繊維一筋40年の営業マン
・従業員約90人の中小企業
・アパレル向け繊維を生産していたが強い危機感があった
<キーマン②>福井経編興業 生産部 山田さん
・社運をかけた開発を任される
・入社当初はやりがいが見いだせなかったが、先輩に糸の種類や編み目の設定などわずかな違いで手触りや柄、伸びがすべて変わることを教わる
編み方には人の数だけ答えがある
福井経編興業 開発部 竹村さん
溶ける糸に着目
・レースカーテンや婦人服の糸で使ったことがあった
・薬剤に溶ける糸と溶けない糸を使い、部分的に透かし模様を作る技法
(オパール加工)
⇒溶ける糸を使い、溶けた後残った糸が緩んで伸びるのではないかと考える
・結果が出ず、月1回の試作のチェックでは根本医師から厳しい言葉が飛んだ
できなかったら早く言ってね
根本医師
逆転の発想から思いつく
・2012年に福井で9社の会社が倒産する繊維業界に厳しい状況
・開発担当の山田さんにプレッシャーがかかる
・定年した竹村さんに新しいことができていいなと言われ、チャレンジできることは幸せなのかと気づく
・サンプル室で生地を触り続けた
・メッシュ生地をみて生地を伸ばすのではなく縮めればいいのではないかと思い立つ
⇒穴のある大きな生地を作り、溶ける糸でくくって小さくする
糸が溶ければあやとりのようにほどけ大きな生地に戻っていくのではないか
僕ら天才じゃないんで 下積み下積みでずっとやってって
その変化がどっかで出てくると思うんですよ
福井経編興業 山田さん
<2014年2月>
・開発半年で目指す縦横2倍を達成した
(山田さんの)笑った顔見たことなかったのに
あの時ホッとしたようなニヤッとした顔してたよ 俺 忘れられない あれ
根本医師
新たな問題点が見つかる
・開発したメッシュ生地をそのまま縫い付けると血が漏れる
・糸に熱を加えたり太さを工夫したがうまくいかなかった
大手繊維メーカーに逆提案を持ちかける
・長年仕事をしてきた帝人に話をもちかけた
・この生地をコーティングして血を漏らさないようにできないか
・血を漏らさないこと、手術しやすいよう柔らかく体になじむコーティングの開発
・160個目の試作でゼラチンとグリセリンの組み合わせ、その適正な配合にたどり着く
・5年にわたる改良の結果2019年に完成
<キーマン③>帝人 新事業本部 藤田さん
・心臓はリスクが高いとまず思った
・福井経編の高木の熱意にできないというわけにはいかないと思った
<キーマン③>帝人 製品研究開発 河野さん
・妻が先天性の心臓病があり、心臓病を持つ子供のための仕事は夫婦の願いだった
最後の関門の臨床試験
・30人以上の患者に手術を行い1年間何も問題が起こらないこと
・34人の子どもとその医師が参加を申し出た
・2021年12月、34人の患者全員が成功した(1年を超えた)
⇒・心臓パッチの販売が正式に承認された
・開発チームは国や繊維業界から表彰された
・開発チームはさらなる開発をすすめ世界中の子どもにパッチを届けようとしている
★★★★★★★
最後の関門の臨床試験
・30人以上の患者に手術を行い1年間何も問題が起こらないこと
・34人の子どもとその医師が参加を申し出た
・2021年12月、34人の患者全員が成功した(1年を超えた)
⇒・心臓パッチの販売が正式に承認された
・開発チームは国や繊維業界から表彰された
・開発チームはさらなる開発をすすめ世界中の子どもにパッチを届けようとしている
★★★★★★★
最後の関門の臨床試験
・30人以上の患者に手術を行い1年間何も問題が起こらないこと
・34人の子どもとその医師が参加を申し出た
・2021年12月、34人の患者全員が成功した(1年を超えた)
⇒・心臓パッチの販売が正式に承認された
・開発チームは国や繊維業界から表彰された
・開発チームはさらなる開発をすすめ世界中の子どもにパッチを届けようとしている
★★★★★★★★★★★★★★
人の熱意がつながってこれだけ大きな結果に繋がっていくんだなと思いました。
人の信念のすごさを感じましたし、これからもっと改良されて世界中の子どもを
救ってほしいと思いました。
新プロジェクトX 毎週土曜夜7時30分~ NHK総合
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