2022年4月29日の「イッピン」は「伝統に挑め!和服の底力~東京 組みひも 手描き友禅」でした。
以下、感想とネタバレです。
組みひもといえば着物には欠かせない帯締などに使われれるものですが、着物を着る人は増えているとはいえない現状があります。
今回登場したのは東京で組みひもを作っている龍公房さんでした。
親子で組みひもを作っていますが、時代に合わせた新しい組みひもを考案したのは息子さんの方でした。
なんと光る糸と組み合わせて作ったブレスレットです。
テレビで映っていたのは白字に金の色をアクセントに使ったもので、とてもおしゃれでした。
太さがあるので男性でも似合う雰囲気で、しかも二重に重なっているので存在感もあります。
色合いもゴージャスでした。
しかも暗闇でぼうっと光ります。
色の入っている糸の部分が暗くなるので、余計に存在が目立つような感じがしました。
息子さんは当初社長である父親が反対したことや、糸の強度や太さなど、様々な壁にぶつかったそうです。
しかし工夫を重ねブレスレットを完成させました。
すると社長である父親も感心して、挑戦していくことを教えてもらいましたと言っていました。
正直光らなくても十分にデザインとしてかっこいいと思いました。
色んなパターンがあるので、これはおしゃれとしてもいいし、夜暗い場所で光るというのも防犯や災害の上でもいいと思います。
テレビで見る限りではぼわっとした感じの光り方です。
すごい発光!という感じではありません。
次に登場したのが、東京の手描き友禅をデジタル技術も駆使して身近な製品に変えている東京手描友禅ユキヤの女性二人組でした。
このお二人は元々手描き友禅の仕事をしていたそうです。
しかしお客さんに絵柄を気に入ってもらえても「高いから買えない」と言われることがしばしばあったそうです。
もっと手軽に手に取ってもらう方法を常々考えていたそうです。
そんなときにデジタル印刷のことを知り、試しに自分たちが作った手描き友禅を印刷してみたそうです。
すると細部までキレイに再現されていることから、デジタルを駆使して、もっと手軽な値段で身近な商品を開発することにしたそうです。
町田さんという方がまず手描き友禅を伝統に則った方法で作っていきます。
その後大野さんという方が写真にとってデジタル加工していきます。
ただ色を変えるだけではなく、原画になかった柄を入れてみたり、かなり自由に加工していきます。
出来上がったものはもちろんオリジナルの原画はありますが、背景だったり色だったり、追加で柄が加えられたりとかなり印象が違ったものが出来上がっています。
この二人が揃ってこそできる作品だなと思いました。
デジタル印刷なので、スカーフやエコバッグ、バッグだったりと色んなものに印刷することができるし、値段も高くないそうです。
番組ではキツネの嫁入りの絵やおばけの絵など、かわいい絵柄が多くありました。
番組で紹介された2つの工房はアプローチの仕方は違えど、着物需要が低迷する中で新たな需要を発掘しようと試行錯誤している様子がひしひしと伝わってきました。
でも龍公房の息子さんが言っていたように、新しいことに挑戦できて楽しい、何か形になると楽しいと言っていたのが印象的でした。
組みひもも手描き友禅も本当に日本の大事な伝統工芸だと思います。
自分も何か気に入った伝統工芸を買って、お返しをしないとなと思いました。
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